春の風邪
自選句。
いくさ経し不死身の人の春の風邪
益弘
流氷 流氷期 氷流る 海明
自選句。
流氷の天も動いてをりにけり
益弘
立春 春立つ 春来る 立春大吉
自選句。
がうがうと篁鳴らし春立ちぬ
益弘
追儺 鬼やらひ なやらひ 豆撒 豆打 鬼打豆 鬼は外 福は内 年男 年の豆
自選句。
やらはれし鬼見失ふ人の渦
益弘
梅 好文木 花の兄 春告草 野梅 紅梅 白梅 枝垂梅 盆梅 老梅 梅が香 梅林 梅園 梅月夜 梅日和 梅二月 梅の宿
自選句。
撫で牛は石のつめたさ梅白し
益弘
二月
自選句。
切結ぶ竹の音聴く風二月
益弘
冬終る 冬尽く 冬の果 冬の名残
自選句。
空席が一つ密かに冬去りぬ
益弘
冬の月 寒月 冬三日月 月冴ゆる 月氷る
自選句。
あたゝかき冬月なりし逢瀬かな
益弘
雪 六花 大雪 小雪 粉雪 細雪 小米雪 新雪 根雪 深雪 飛雪 雪明り 雪晴 深雪晴
自選句。
殲ぶとは踏むもののゐぬ雪のこと
益弘