2005-01-01から1年間の記事一覧
きょうの自選句。考へは海鼠まで来てゆきどまる 益弘
きょうの自選句。大年の観念したる静寂かな 益弘※静寂・しじま
自選句。 母遺す編みし毛糸の未来形 益弘
きょうの自選句。山眠るふつと活断層のこと 益弘
きょうの自選句。ひきゆける汐うつくしき湯冷かな 益弘
自選句。 底冷の底を奔りて蒼き川 益弘
きょうの自選句。行く年の電車の中を歩いてゐる 益弘
きょうの自選句。冬深きわたしの中の静電気 益弘
きょうの自選句。裏面史に必ず雪が降つてゐた 益弘
きょうの自選句。大時計の内部の闇を掃き納む 益弘
きょうの自選句。佳き墨を買ひて天皇誕生日 益弘
きょうの自選句。一服の紫煙のゆくへ年惜む 益弘
自選句。 底冷の紫がかり比叡昏るゝ 益弘
きょうの自選句。数へ日の鋏の音が髪を刈る 益弘
きょうの自選句。御破算で願ひましては十二月 益弘※御破算で願ひましては民主主義 という優れた川柳がある。 それをもじって俳句にしたもの｡大した句ではない｡
きょうの自選句。中年のまた流れ着くおでん酒 益弘
きょうの自選句。雪つぶて雪に抛りて虚しさよ 益弘
きょうの自選句。ロボットの犬撫でやれば冷たさよ 益弘
きょうの自選句。人参を微塵にすれば食ぶるひと 益弘
きょうの自選句。ひそやかに恋人と逢ふ年忘れ 益弘
きょうの自選句。年の瀬の誰かに背中押されたる 益弘
きょうの自選句。雪国を出てゆく太郎次郎かな 益弘
きょうの自選句。お母さん今年もさざんか咲きました 益弘
きょうの自選句。冬月のあたゝかかりし逢瀬かな 益弘
きょうの自選句。底冷の紫がかり比叡暮るる 益弘
自選句。 冬の蝶大きあを空残しけり 益弘
きょうの自選句。底冷の底を奔(はし)りて蒼き川 益弘
きょうの自選句。住みなすや祖の世よりの隙間風 益弘
自選句。 冬凪いで猫日和とぞなりにける 益弘
きょうの自選句。侮れぬ雪となりける洛中図 益弘
