益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

2011-07-01から1ヶ月間の記事一覧

夏の果 夏果つ 夏行く 夏逝く 夏終る 夏惜む 2

自選句。波は己が重みに崩れ夏の果 益弘

夏の果 夏果つ 夏行く 夏逝く 夏終る 夏惜む

自選句。夏惜むタクラマカンの石一つ 益弘

熱帯魚 闘魚 天使魚

自選句。見てゐるとつゆたゝかはぬ闘魚かな 益弘

蝉 初蝉 蝉時雨 朝蝉 夕蝉 熊蝉 油蝉 みんみん にいにい蝉 唖蝉 2

自選句。仰のけの触れば鳴ける落蝉よ 益弘

夜の秋 2

自選句。白紙なるファクスひらりと夜の秋 益弘

夜の秋

自選句。水バーに水を味はふ夜の秋 益弘

木下闇 下闇 青葉闇 2

自選句。法然院さまの下闇長ゐして 益弘

くらげ 水母 海月

自選句。水母らの流離のなみだ海になる 益弘

籠枕 籐枕 陶枕

自選句。さまたげにならぬしほさゐ籠枕 益弘

蟷螂生る 子かまきり

自選句。ちりぢりのその後を知らず子かまきり 益弘

蝉 初蝉 蝉時雨 朝蝉 夕蝉 熊蝉 油蝉 みんみん にいにい蝉 唖蝉

自選句。蝉鳴けり蝉の屍のうへ蝉鳴けり 益弘

泉 泉川 草泉

自選句。嶮にして泉へつゞくけもの道 益弘

メロン マスクメロン アンデスメロン プリンスメロン 夕張メロン

自選句。メロン切る女将のけふの機嫌かな 益弘

蟻 山蟻 蟻の列 蟻の道 蟻の塔 蟻の巣 蟻塚 2

自選句。屍に群るゝ蟻を見てをり頭垂れ 益弘

祇園会 祇園祭 山鉾 二階囃子 鉾立 鉾粽 宵山 屏風祭 4

自選句。鉾回すをとこの気負ひ佳かりける 益弘

祇園会 祇園祭 山鉾 二階囃子 鉾立 鉾粽 宵山 屏風祭 3

自選句。肩車され宵山の空をゆく 益弘

祇園会 祇園祭 山鉾 二階囃子 鉾立 鉾粽 宵山 屏風祭 2

自選句。清正の鎧も屏風祭かな 益弘

昼寝 午睡 三尺寝 昼寝覚 昼寝人 2

自選句。さまよへる昼寝の国の快楽かな 益弘

夏痩せ 夏負け

自選句。夏痩せていよいよ火酒の旨かりし 益弘

盛夏 夏盛ん 真夏

自選句。無人島人をゆるして夏旺ん 益弘

香水 掛香 匂ひ袋 オーデコロン 3

自選句。コンピュータルームに仄とシャネルの香 益弘

熱帯夜

自選句。きのふがまだ傍らにゐる熱帯夜 益弘

夏の月 月涼し 梅雨の月

自選句。頓堀に男前なる夏の月 益弘

胆試し 百物語 怪談 幽霊 お化け屋敷 2

自選句。胆試しすれ違ひしは誰ならん 益弘

胆試し 百物語 怪談 幽霊 お化け屋敷

自選句。らふそくの火が一つ百物語 益弘

打水 水を打つ 水撒 撒水車 2

自選句。いま打ちし水いま消ゆるこの世かな 益弘

夏野 夏野原 卯月野 五月野 青野

自選句。ないやうに見えて道ある青野かな 益弘

祇園会 祇園祭 山鉾 二階囃子 鉾立 鉾粽 宵山 屏風祭

自選句。室町も二階囃子の夜風かな 益弘

浴衣 湯帷子 初浴衣 古浴衣 白浴衣 藍浴衣 踊浴衣 宿浴衣 2

自選句。舞妓けふいとまの絞り浴衣かな 益弘

涼し 朝涼 夕涼 晩涼 夜涼 涼風 3

自選句。砂時計過ぎ去るものの涼しさよ 益弘