2010-06-01から1ヶ月間の記事一覧
自選句。茂るまま茂りて過疎化高齢化 益弘
自選句。とこしへに和泉式部の恋螢 益弘
自選句。ハチ公はとはの忠犬梅雨滂沱 益弘
自選句。蕗を煮て町家の奥の暗きかな 益弘
自選句。立呑の冷酒膝より効いてきし 益弘
自選句。大阪の水のにほひや梅雨の月 益弘
自選句。書くこともなしと書く日記夜の蟻 益弘
自選句。したゝかに浮世草子のきららかな 益弘
自選句。ハーモニカつたなく鳴るもみどりの夜 益弘
自選句。夕網のものばかりとぞ夏料理 益弘
自選句。父の日の父さりげなく旅にあり 益弘
自選句。清水の舞台より翔つ揚羽蝶 益弘
自選句。これがまあ京の暑さや阿国像 益弘
自選句。青鷺の一歩に揺るゝ金閣寺 益弘
自選句。鑑真の像梅雨闇を聴きおはす 益弘
自選句。御来光待つ二杯目の濃き珈琲 益弘
自選句。淡墨に暮れてうつくし梅雨の京 益弘
自選句。日曜のしづけき朝のついりかな 益弘
自選句。相席となり大人しきビールかな 益弘
自選句。片蔭もゆかしき京の町家筋 益弘
自選句。夏河をふぐり濡らして徒渡る 益弘
自選句。いつ来ても誰かたゝずむ未草 益弘
自選句。人間の罪ぎつしりと冷蔵庫 益弘
自選句。またゝけば瑠璃蜥蜴消ゆ光悦寺 益弘
自選句。容赦なく過ぎてゆくもの蚊遣香 益弘
自選句。掻い抱けば仄と螢のにほひせり 益弘
自選句。生れたる蜻蛉の眼に無数の宙 益弘
自選句。みづうみの夜雨すがしき洗鯉 益弘
自選句。朝の虹愛は執するものならず 益弘
自選句。背泳の背のたゆたへる海の面 益弘