益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

2007-07-01から1ヶ月間の記事一覧

片蔭

きょうの自選句。真つすぐな片蔭なせり獄の塀 益弘

日の盛

きょうの自選句。一本の道一人ゆく日の盛 益弘

庭花火

きょうの自選句。庭花火このひとの耳うつくしき 益弘

揚花火

きょうの自選句。揚花火十万発の平和かな 益弘

夏休み

きょうの自選句。骸骨に白布かぶせて夏休み 益弘

夜の秋

きょうの自選句。水バーに水を味はふ夜の秋 益弘

金魚すくい

きょうの自選句。金魚掬ひ事切れたるも漂へる 益弘

曝書

きょうの自選句。青春の『されどわれらが日々』曝す 益弘

空蝉

きょうの自選句。空蝉の既にあなたを見て来し眼 益弘

蝉時雨

きょうの自選句。たたなはる山たたなはる蝉時雨 益弘

病葉

きょうの自選句。病葉の町川に降り町を去る 益弘

きょうの自選句。蟻潰すとき確かなる固さかな 益弘

蟻の国

きょうの自選句。大寺に大蟻の国ありにけり 益弘

水着

きょうの自選句。傍にゐて水着の乙女はるかなり 益弘

祇園祭山鉾巡行

きょうの自選句。鉾まはす男のきほひ美しき 益弘

宵山

きょうの自選句。宵山をぬけ暗がりにふたりきり 益弘

屏風祭

きょうの自選句。清正の鎧も屏風祭かな 益弘※今年は松坂屋京都業務部(旧いとう呉服店、1745年開設、新町通六角下ル・北観音山の側)で、加藤清正所用の鎧が展示される注目の年である。

鉾祭

きょうの自選句。また太き雨がふるなり鉾祭 益弘

蛞蝓 なめくじり なめくじ

きょうの自選句。蛞蝓にも行き場ある地球かな 益弘

炎天

きょうの自選句。炎天を来て水槽の鮫を見る 益弘

二階囃子

きょうの自選句。室町も二階囃子の夜風かな 益弘

まいまい・水澄・鼓虫

きょうの自選句。まひまひの舞に落日落ちかぬる 益弘

冷奴

きょうの自選句。冷奴放つておいてくるゝ見世 益弘

きょうの自選句。大鯰口を開けたる冥土かな 益弘

木下闇

きょうの自選句。白妙の小流れに遇ふ木下闇 益弘

夕立

きょうの自選句。夕立や碧眼に逢ふ本能寺 益弘

きょうの自選句。一匹の蠅にもの云ふピエロかな 益弘

川床

きょうの自選句。三条も四条も見えて川床涼し 益弘

五月闇

きょうの自選句。知恩院に七不思議あり五月闇 益弘

氷中花・花氷

きょうの自選句。千人の千のまなざし氷中花 益弘