2011-06-01から1ヶ月間の記事一覧
自選句。すゞしさや死んで原子になる話 益弘
自選句。キームンの香りの向う梅雨の街 益弘
自選句。帯・カバー外し涼しき本にする 益弘
自選句。蟻が蟻運び一件落着す 益弘
自選句。高瀬川あくまで浅し灯涼し 益弘
自選句。金閣の金に昏らみて霍乱か 益弘
自選句。長生きの寡婦となりたる兜虫 益弘
自選句。容赦なき独断薔薇は崩れけり 益弘
自選句。薄味は京のならひや夏霞 益弘
自選句。驟雨過ぐ箸の先なる箸休め 益弘
自選句。けもの道おのれの汗がひた匂ふ 益弘
自選句。父の日の父さりげなく旅にあり 益弘
自選句。かのひとも窓辺に佇ちて梅雨の人 益弘
自選句。鮎食うて六腑に香る貴船川 益弘
自選句。冷奴六つに切つてくれ給へ 益弘
自選句。シナリオになき夕立や野外劇 益弘
自選句。端居して昭和をおもふ足裏かな 益弘
自選句。 現し世をいつしかはづれ螢舟 益弘
自選句。分け入つて蚋に喰はるゝ山頭火 益弘
自選句。山椒魚人間嫌ひに徹しけり 益弘
自選句。冷房の効きゐて壁に原爆図 益弘
自選句。昼寝覚ガリレオ温度計ふわり 益弘
自選句。水鉄砲こどもになれるかも知れぬ 益弘
自選句。臥す者の目にでで虫の迅さかな 益弘
自選句。梅雨晴や生八ツ橋のニッキの香 益弘
自選句。化粧ふれば舞妓は暑さ忘じけり 益弘
自選句。東山暮れても青む麦酒かな 益弘
自選句。誘蛾灯ふるさとの灯の一つなり 益弘
自選句。香水や未だ源氏名より知らず 益弘
自選句。一筋のをとこの泪サングラス 益弘