2012-09-30

秋の夜　秋夜　夜半の秋　秋の宵　２

自選句。詩の話より死の話へと夜半の秋 益弘

2012-09-29

星月夜　ほしづくよ　星明り　秋の星　星の秋

自選句。コンピュータひとり働く星月夜 益弘

2012-09-28

温め酒　ぬくめ酒　酒温む

自選句。医のゆるす一合の酒温めむ 益弘

2012-09-27

秋高し　天高し　空高し　秋高

自選句。まぼろしの竜よ麒麟よ天高き 益弘

2012-09-26

梨　有の実　長十郎　二十世紀　洋梨　ラフランス　梨園　梨狩　梨売り

自選句。あさつてに食べ頃になるラフランス 益弘

2012-09-25

水澄む

自選句。水澄みて近江に富士のありにけり 益弘

2012-09-24

秋の声　秋声　

自選句。銀閣に銀箔あらず秋のこゑ 益弘

2012-09-23

秋の夕焼　秋夕焼　２

自選句。コンドルが金網を咬む秋夕焼 益弘

2012-09-22

秋の夕焼　秋夕焼

自選句。老犬が老人を曳く秋夕焼 益弘

2012-09-21

鰯雲　鱗雲　鯖雲

自選句。とほく行く片道切符いわし雲 益弘

2012-09-20

松虫草

自選句。ひとけなき松虫草の盛りかな 益弘

2012-09-19

鳳仙花　つまべに　つまくれなゐ

自選句。鳳仙花一所懸命爆ぜにけり 益弘

2012-09-18

天の川　銀河　銀漢　雲漢　天漢　河漢　星河　２

自選句。抜けし歯は銀河の屋根に捨つべかり 益弘

2012-09-17

天の川　銀河　銀漢　雲漢　天漢　河漢　星河　

自選句。久闊の送信二秒天の川 益弘

2012-09-16

囮　囮番　囮守　囮籠

自選句。放たれし囮のとまる囮籠 益弘

2012-09-15

小鳥　小鳥来る

自選句。くもりのち小鳥来てゐる金閣寺 益弘

2012-09-14

蜉蝣　豊年虫

自選句。あした死ぬ蜉蝣に透く夕山河 益弘

2012-09-13

明治草　鉄道草　御維新草　世代り草

自選句。この道になまへはなくて明治草 益弘

2012-09-12

流星　流れ星　走り星　夜這星　星流る　星飛ぶ　星走る　

自選句。流れ星たかが人生ではないか 益弘

2012-09-11

燕帰る　帰燕　秋燕　秋の燕　去ぬ燕

自選句。日時計の影鋭角に帰燕かな 益弘

2012-09-10

秋の夜　秋夜　夜半の秋　秋の宵

自選句。秋の夜の振子時計の振子音 益弘

2012-09-09

虫　虫の声　虫の音　虫時雨　虫の秋　虫の闇　昼の虫　残る虫　すがれ虫　３

自選句。各駅に停まる虫音に停まるかな 益弘

2012-09-08

花野　花野原　花野道　花野風

自選句。花野ゆくいつか一人になる二人で 益弘

2012-09-07

秋の蝶　秋蝶

自選句。秋蝶を日暮れの色に見失ふ 益弘

2012-09-06

秋の雲　秋雲　雲の秋　２

自選句。遠き日の遠き秋雲見てゐたり 益弘

2012-09-05

露　白露　朝露　夜露　露の玉　露けし　露時雨　露葎　芋の露

自選句。白露やたまたま人に生れけむ 益弘

2012-09-04

秋の雲　秋雲　雲の秋

自選句。うたよみをかなしうしたる秋の雲 益弘

2012-09-03

鈴虫　月鈴子

自選句。京町家奥に鈴虫鳴かせをり 益弘

2012-09-02

秋風　秋の風　金風　爽籟　２

自選句。秋風の京に七口ありにけり 益弘

2012-09-01

秋風　秋の風　金風　爽籟　

自選句。斎場へつゞく矢印秋の風 益弘