益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

2011-08-01から1ヶ月間の記事一覧

朝顔 牽牛花

自選句。朝顔の紺を愛する家系かな 益弘

天の川 銀河 銀漢 星河

自選句。大屋根の銀河に捨つる一歯かな 益弘

小鳥 小鳥来る

自選句。曇りのち小鳥来てゐる金閣寺 益弘

秋の蝉 秋蝉 残る蝉 2

自選句。秋蝉を集めて広し妙心寺 益弘

星月夜 ほしづくよ

自選句。西方に君の星耀る星月夜 益弘

秋燕 帰燕 燕帰る 去る燕 往ぬ燕

自選句。日時計の影鋭角に帰燕かな 益弘

秋の雲 秋雲 雲の秋 2

自選句。秋雲やフーテンの寅とこしなへ 益弘

秋の雲 秋雲 雲の秋

自選句。美しき数式のあり秋の雲 益弘

新涼 涼新た 秋涼し

自選句。新涼のイノダコーヒのテラス席 益弘

桔梗 きちかう 白桔梗

自選句。正視してをとこ心の桔梗かな 益弘

糸瓜 いとうり 糸瓜棚

自選句。あまねく主はいます糸瓜曲がり出す 益弘

蜻蛉 とんぼう あきつ やんま 赤蜻蛉 鬼やんま 塩辛とんぼ 精霊蜻蛉 2

自選句。存在をかそけくすれば蜻蛉来る 益弘

蜻蛉 とんぼう あきつ やんま 赤蜻蛉 鬼やんま 塩辛とんぼ 精霊蜻蛉

自選句。まぼろしの巨椋の池の秋茜 益弘※巨椋=おぐら

蜩 日暮 かなかな 寒蝉

自選句。かなかなのこゑのみ透きて杉襖 益弘

秋の蝉 秋蝉 残る蝉

自選句。ふり向けば既にたそかれ秋の蝉 益弘

大文字 大文字の火 精霊送り火 妙法の火 船形の火

自選句。大文字やたれかれ拝む橋の上 益弘

終戦の日 終戦日 終戦記念日 終戦忌 敗戦忌 八月十五日

自選句。東京に不二見えてゐる終戦忌 益弘

盆 盂蘭盆 魂祭 棚経 新盆 旧盆 盆供 盆過 瓜の牛 茄子の馬 風の盆

自選句。東京の空のすがしき盆休 益弘

門火 門火焚く 迎火 魂迎 送火 魂送 苧殻火 苧殻焚く

自選句。曽祖父もいます家族の門火かな 益弘

露 白露 朝露 夜露 露の玉 露けし 露時雨 露葎 芋の露

自選句。白露やたまたま人に生れけむ 益弘

稲妻 稲光り 稲つるび

自選句。稲妻や女に別の貌がある 益弘

西鶴忌

自選句。饂飩にもきつねとたぬき西鶴忌 益弘※旧暦8月10日、井原西鶴の忌日。今年の新暦該当日は9月7日。

原爆忌 原爆記念日 原爆の日 長崎忌

自選句。坂道に影の蝶生れ長崎忌 益弘

立秋 秋立つ 秋に入る 秋来る 今朝の秋

自選句。かはたれの濃き珈琲に秋立ちぬ 益弘

冷奴 2

自選句。忌を修しとゞのつまりの冷奴 益弘

原爆忌 原爆記念日 原爆の日 広島忌

自選句。蛇口みな虚空を向きて広島忌 益弘

夏休 夏期休暇 暑中休暇

自選句。骸骨に袋かぶせて夏休み 益弘

避暑 避暑地 避暑の宿

自選句。避暑の宿ピンポンばかりしてゐたる 益弘

暑し 暑さ 暑 2

自選句。九官鳥よ暑い暑いと云ふでない 益弘

雲の峰 峰雲 入道雲 雷雲 積乱雲

自選句。雲の峰をんなが四股を踏んでをり 益弘