益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

2009-01-01から1ヶ月間の記事一覧

冬の蝶 凍蝶 2

きょうの自選句。遠くより来て遠く行く冬の蝶 益弘

冬の蝶 凍蝶

きょうの自選句。樹海にて冬越す蝶に邂ひしこと 益弘

春隣2

きょうの自選句。島の灯が真珠の如し春隣 益弘

春隣

きょうの自選句。五色豆ついでに買うて春隣 益弘

冬薔薇(ふゆそうび ふゆばら) 寒薔薇

きょうの自選句。未来あり冬の薔薇の咲くかぎり 益弘

炬燵猫 竈猫 かじけ猫

きょうの自選句。野良猫は好き炬燵猫嫌ひなり 益弘

室咲 室の花

きょうの自選句。室咲を造花とおもひ触れてみし 益弘

鮟鱇鍋

きょうの自選句。鮟鱇鍋酔うてをらぬと酔うて云ふ 益弘

待春 春待つ

きょうの自選句。待春の達磨の白きまなこかな 益弘

寒日和

きょうの自選句。寒日和大阪城に遊ぶかな 益弘

海鼠

きょうの自選句。何人がはじめに食ひし海鼠かな 益弘※何人=なんぴと

大寒

きょうの自選句。大寒のきれいに残す魚の骨 益弘

寒 寒中 寒の内 寒九 寒四郎

きょうの自選句。まなうらに寒の断層妥協せず 益弘

凍滝 冬の滝 滝凍る 氷瀑

きょうの自選句。凍滝の凍て極まりて青ざむる 益弘

千両 実千両

きょうの自選句。実千両雪にこぼれて目出度さよ 益弘

日脚伸ぶ

きょうの自選句。茶一服莨一服日脚伸ぶ 益弘

石炭

きょうの自選句。石炭よ昭和時代よ淋しさよ 益弘

雪国

きょうの自選句。雪國を出てゆく太郎次郎かな 益弘

朴落葉

きょうの自選句。朴落葉たゞ青空のあるばかり 益弘

水仙 水仙花

きょうの自選句。水仙の香に水仙の意志感ず 益弘

寒林 寒木

きょうの自選句。寒林にこゑ美しく禽の棲む 益弘

雪景色

きょうの自選句。雪景色黒一色で描くべけれ 益弘

寒の水 寒水 寒九の水

きょうの自選句。燦々と腑に沁みとほる寒の水 益弘

牡蠣 真牡蠣 酢牡蠣 牡蠣飯

きょうの自選句。牡蠣食べて賀茂鶴酌みて安芸にあり 益弘

炬燵猫 竈猫 かじけ猫 冬の猫

きょうの自選句。薄目して凡て見透かす炬燵猫 益弘

寒月 冬の月 冬満月 冬三日月

きょうの自選句。寒月の見透かす如し我の闇 益弘

初写真

きょうの自選句。初写真千本鳥居そびらにし 益弘

嫁が君

きょうの自選句。天井を元気に鳴らし嫁が君 益弘

御慶

きょうの自選句。ばつたりと大丸まへに御慶かな 益弘

初比叡

きょうの自選句。初比叡三十六峰率て晴るゝ 益弘