益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

2010-10-01から1ヶ月間の記事一覧

秋惜しむ 惜秋

自選句。鳴き砂を歩歩に鳴かせて惜む秋 益弘

梨 洋梨 有の実 梨園 梨狩

自選句。あさつてに食べ頃になるラフランス 益弘

初紅葉

自選句。祇王寺の滝口寺の初もみぢ 益弘

秋の空 秋空 秋天

自選句。生くるにも死するにも良き秋天よ 益弘

草の絮 穂絮 穂草 穂絮とぶ

自選句。草の絮ふつと憂世を抜けてゐる 益弘

流れ星 流星 星飛ぶ 星流る 夜這星

自選句。流星や十で神童いまいづこ 益弘

秋草 秋の草 色草 千草 八千草

自選句。八千草のどれもゆかしき名をもちて 益弘

コスモス 秋桜

自選句。空瓶にコスモス挿してひとりかな 益弘

鵙の早贄 鵙の贄

自選句。口開けてくちなは哄ふ鵙の贄 益弘

時代祭

自選句。時代祭ピーヒョリヒョーに晴れ極む 益弘

雁渡し 青北風

自選句。雁渡し老婦が吹くと云へば吹く 益弘

秋の川 秋の河 秋川 秋の江

自選句。わらんべの尿きれいや秋の川 益弘※尿=いばり

釣瓶落し

自選句。釣瓶落し宇治の早瀬に見了んぬ 益弘

露 白露 朝露 夜露 露の玉 露けし 露時雨 芋の露 2

自選句。一粒の露の中なる太虚かな 益弘

露 白露 朝露 夜露 露の玉 露けし 露時雨 芋の露

自選句。一服の向精神薬露けしや 益弘

凶作 凶年 不作

自選句。凶年をきれいな蝶の舞ふことよ 益弘

末枯 末枯野

自選句。末枯や結びたる実は朱を尽くし 益弘

黄落 黄落期

自選句。黄落の水の迅さとなりにけり 益弘

花野

自選句。コリーにも笑顔のありて大花野 益弘

竜田姫

自選句。時かけて紅を注しゐる竜田姫 益弘

濁り酒 濁酒 どぶろく

自選句。天涯に星の爆発濁り酒 益弘

星月夜 ほしづくよ 星明り 秋の星 星の秋

自選句。星月夜地球の人にすれちがふ 益弘

秋の暮 秋の夕

自選句。わらんべのうしろの正面秋の暮 益弘

秋の雲 秋雲

自選句。秋雲やフーテンの寅永遠なり 益弘

鉦叩

自選句。鉦叩数ふるほどになりにけり 益弘

猪(いのしし しし)

自選句。まつすぐに走つて猪は撃たれけり 益弘

曼珠沙華 彼岸花 死人花 地獄花 狐花 捨子花 幽霊花

自選句。死人花地獄花とぞ美しき 益弘

蟋蟀 ちちろ つづれさせ ちちろ虫

自選句。よく聴けば家ぬちに鳴くちちろかな 益弘

鵙 百舌鳥 鵙の声 鵙の贄 鵙日和

自選句。光陰の外に掛かりゐる鵙の贄 益弘

新豆腐

自選句。美しき嵯峨野の雨や新豆腐 益弘