2013-03-01から1ヶ月間の記事一覧
自選句。花人の中に亡き人ゐるやうで 益弘
自選句。来てみれば果して散れる山桜 益弘
自選句。花冷のつながつて出るティシューかな 益弘
自選句。鯛の腹きれいに裂かれ花の昼 益弘
自選句。一力に停まるハイヤー花の雨 益弘
自選句。周恩来詩碑もしとゞに花の雨 益弘
自選句。ユニクロにステテコ買ひぬ春の風 益弘
自選句。たましひの遠出したがる櫻かな 益弘
自選句。老人の目のすぐ潤むさくらかな 益弘
自選句。永き日や富士の横顔見えてをり 益弘
自選句。まれびとを待つ花冷の京都駅 益弘
自選句。あをあをと潮満ち来る初櫻 益弘
自選句。言霊の駆けぬけてゆくさくらかな 益弘
自選句。蝶一つたゞよふ千の無縁塚 益弘
自選句。目借どき振子時計の振子音 益弘
自選句。蝶のやうにふわふわふわふわしてゐたし 益弘
自選句。濡れてゐる真闇さくら咲きつつあり 益弘
自選句。春宵の家路をいそぐ理由なし 益弘
自選句。春風やたまさかに買ふ時刻表 益弘
自選句。カーテンの色かへてみる春愁ひ 益弘
自選句。春宵やだらりの帯とすれちがふ 益弘
自選句。かげろふの中へ失せゆく一人づつ 益弘
自選句。高瀬川あくまで浅し朧月 益弘
自選句。水ぬるむ近江に富士のありにけり 益弘
自選句。あぶり餅炙る煙もうららなり 益弘
自選句。抱擁のあなたに海市崩れ初む 益弘
自選句。朧夜の京に図子とふ小道かな 益弘
自選句。春めくや海のもの到く二條駅 益弘
自選句。京雛や過ぎにし御世のうるはしく 益弘
自選句。三月の空を去るひと来たる人 益弘