益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

2019-02-01から1ヶ月間の記事一覧

春の月 春月 春月夜 春満月 春三日月

自選句。 湯上りのかほを向けたる春満月 益弘

春の雪 春雪 淡雪

自選句。 淡雪や更けてはなやぐ祇園町 益弘

朝寝

自選句。 雨だれの音の楽となる朝寝かな 益弘

春眠 春睡 春の眠り 春眠し

自選句。 春眠の空を游いでゐたりけり 益弘

春の夜 春夜 夜半の春

自選句。 春の夜のすぐに泣くひと泣かしけり 益弘

春の服 春服 春装 春コート 春セーター 春手套

自選句。 春装のひと鏡より出でゆきし 益弘

春 陽春 芳春 三春 九春

自選句。 ブタ落ちて黄河の春を泳ぎけり 益弘

風船 ゴム風船 紙風船 風船売

自選句。 風船が逃げるシンデレラ城の上 益弘

鳥雲に入る 鳥雲に

自選句。 鳥雲に時差の向うの子をおもふ 益弘

百千鳥

自選句。 白杖は道たがへざり百千鳥 益弘

春寒 春寒し 寒き春 料峭

自選句。 料峭や紙の葬花の紙の音 益弘

梅 好文木 花の兄 春告草 野梅 紅梅 白梅 枝垂梅 盆梅 老梅 梅が香 梅林 梅園 梅月夜 梅日和 梅二月 梅の宿

自選句。 撫で牛は石のつめたさ梅白し 益弘

蝌蚪 蛙子 蛙の子 お玉杓子 蛙生まる 蝌蚪生まる 蝌蚪の紐 数珠子

自選句。 蝌蚪に手が出てもう魚にはなれぬ 益弘

蜃気楼 海市 山市 蜃楼

自選句。 抱擁のあなたに海市崩れ初む 益弘

春の夢

自選句。 亡き数のひとを娶りし春の夢 益弘

梅 好文木 花の兄 春告草 野梅 紅梅 白梅 枝垂梅 盆梅 老梅 梅が香 梅林 梅園 梅月夜 梅日和 梅二月 梅の宿

自選句。 しら梅のあすにほころぶ気色かな 益弘

春泥 春の泥

自選句。 春泥の径の果てなる縁切寺 益弘

春燈 春灯 春の灯 春ともし 春の燭

自選句。 春燈のともりて昏らき先斗町 益弘

佐保姫

自選句。 佐保姫の覚めて奏づる深山川 益弘

流氷 流氷期 氷流る 海明

自選句。 流氷の天も動いてをりにけり 益弘

猫の恋 恋猫 猫交る うかれ猫 猫の夫 猫の妻 春の猫 孕猫

自選句。 屋根づたひ何処へも行けて恋の猫 益弘

春の風邪

自選句。 いくさ経し不死身の人の春の風邪 益弘

春暁 春曙 春の朝

自選句。 春はあけぼの珈琲はアメリカン 益弘

猫の子 子猫 猫の親 猫生まる

自選句。 眼が合ひて忽ち有縁捨仔猫 益弘

立春 春立つ 春来る 立春大吉

自選句。 立春のなかなか立たぬ卵かな 益弘

追儺 鬼やらひ なやらひ 豆撒 豆打 鬼打豆 鬼は外 福は内 年男 年の豆

自選句。 やらはれし鬼見失ふ人の渦 益弘

柊挿す 柊鰯(ひいらぎいわし)

自選句。 柊挿して鬼も来ず人も来ず 益弘

二月

自選句。 切結ぶ竹の音聴く風二月 益弘