2019-05-01から1ヶ月間の記事一覧
自選句。 水更へて金魚に鳴らすモーツァルト 益弘
自選句。 刑務所のほとりに佇てる白日傘 益弘
自選句。 臨終ののち風鈴の鳴つてをり 益弘
自選句。 仏壇の水に泛く火蛾死んでゐず 益弘
自選句。 美しき独断薔薇は崩れけり 益弘
自選句。 掻い抱けば仄と螢のにほひせり 益弘
自選句。 化粧ふれば舞妓は暑さ忘じけり 益弘
自選句。 香水や未だ源氏名より知らず 益弘
自選句。 とある日の仏足石に蜥蜴の尾 益弘
自選句。 風聞の蛇がだんだん大きくなる 益弘
自選句。 いつ来ても誰かたたずむ未草 益弘
自選句。 短夜や忘れてゆきし耳飾り 益弘
自選句。 水打つて暮色とゝのふ祇園町 益弘
自選句。 病床の目に蝸虫の迅さかな 益弘
自選句。 嶮にして泉へつゞくけもの道 益弘
自選句。 喪疲れは頬に出でゐてサングラス 益弘
自選句。 かげろふの中へ去にゆく賀茂祭 益弘
自選句。 日照雨には日傘をさして先斗町 益弘 日照雨=そばへ
自選句。 水打つて暮色とゝのふ祇園町 益弘
自選句。 美しき距離ハンカチのなほ振られ 益弘
自選句。 清水の舞台より翔つ夏の蝶 益弘
自選句。 夏祭をとこに風の立ちにけり 益弘
自選句。 亡骸に蟻群れてゐてしづかなり 益弘
自選句。 見てしまひぬ毛虫の一つ二つ百 益弘
自選句。 薫風も九十九折なす鞍馬山 益弘
自選句。 金魚死す或る日誰かの身代りに 益弘
自選句。 まつすぐに大人を見る眸こどもの日 益弘
自選句。 葉桜やサンドウィッチですます昼 益弘
自選句。 渋滞のたゞなか憲法記念日よ 益弘
自選句。 三毛猫が黒猫産んで聖五月 益弘