2006-05-01から1ヶ月間の記事一覧
きょうの自選句。自転車で行けるだけ行き蛇捨つる 益弘
きょうの自選句。蛇這ひて毫も汚れぬ身をもてり 益弘
きょうの自選句。人妻と蛇の行方を見てゐたる 益弘
きょうの自選句。岬にも四五戸住みなす夏燕 益弘
きょうの自選句。蕗を煮て町家の奥の暗きかな 益弘
きょうの自選句。まつすぐな胡瓜つまらぬ世となりぬ 益弘
きょうの自選句。ひらかなはちからをぬきてほたるかな 益弘
きょうの自選句。夏月やふはりと豆腐掬はるゝ 益弘
きょうの自選句。父も逝きて耳に棲みつく青葉木菟 益弘
きょうの自選句。水打つて創業三百五十年 益弘
きょうの自選句。夏邸の大き水槽小さき鰐 益弘
きょうの自選句。ハチ公は永久に忠犬梅雨滂沱 益弘
きょうの自選句。離島のごと孤島のごと夜の端居 益弘
きょうの自選句。卯の花腐し「つまんない」「つまんない」 益弘※卯の花腐し=ひと言で云えば、走り梅雨のこと。
きょうの自選句。紙魚走りをる「或阿呆の一生」 益弘
きょうの自選句。虹消えてゆく東京の早歩き 益弘
きょうの自選句。蝿とんで清少納言筆止むる 益弘
きょうの自選句。短夜の逢瀬のための時刻表 益弘
きょうの自選句。鑑真の聴きおはします五月闇 益弘
きょうの自選句。葉桜や己に喝を浴びせたる 益弘
きょうの自選句。日照雨には日傘をさして先斗町 益弘
きょうの自選句。秒針の速さで蟻は歩きをり 益弘
きょうの自選句。産土神の水を守りて源五郎 益弘※産土神=うぶすな 出生地、故郷のこと。 また出生地、故郷の守護神・鎮守の神のこと。
きょうの自選句。モナリザに秘めし言の葉滴れる 益弘
きょうの自選句。二十一世紀を歩く黒日傘 益弘
きょうの自選句。風青し杜の都のスタジアム 益弘
きょうの自選句。しやぼん玉隣より来てこどもの日 益弘
きょうの自選句。春風のたまさかに買ふ時刻表 益弘
きょうの自選句。渋滞の只中憲法記念の日 益弘
きょうの自選句。蟻穴を出てファーブルに見つめらる 益弘