益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

2017-10-01から1ヶ月間の記事一覧

秋思 秋愁 秋懐 傷秋 秋あはれ 秋さびし

自選句。 うつくしき山の容の秋思かな 益弘 ※容=かたち

灯火親しむ

自選句。明朝体うるはし灯火親しめり 益弘

柳散る 2

自選句。ふりむけばすでにたそかれ柳散る 益弘

秋惜しむ

自選句。惜秋や骨董街をたもとほり 益弘

菊 菊の花 白菊 黄菊 大菊 小菊 懸崖菊 厚物咲 菊の宿 菊日和 3

自選句。鳥は翔び人は歩みて菊日和 益弘

夜業 夜なべ 2

自選句。夜業人なべて機械のしもべなる 益弘

柘榴 石榴 実柘榴

自選句。実柘榴の見事裂けたる吉事かな 益弘

初鴨

自選句。初鴨や洛北の水青まさる 益弘

爽やか 爽涼 秋爽 爽気 爽やぐ さやけし さやか

自選句。爽やかや死とは原子に帰ること 益弘

火恋し

自選句。おもひだす女の体温火恋し 益弘

鳥渡る 渡り鳥

自選句。声量のゆたかなる空鳥渡る 益弘

秋の雲 秋雲 3

自選句。秋雲やフーテンの寅永遠なり 益弘

釣瓶落し

自選句。釣瓶落し宇治の早瀬に見了んぬ 益弘

夜業 夜なべ

自選句。時計とふ非情の機械夜業人 益弘

曼珠沙華 彼岸花 死人花 地獄花 狐花 捨子花 幽霊花

自選句。愛憎のあはひを揺れて曼珠沙華 益弘

初鵙

自選句。初鵙に紺碧の空ありにけり 益弘

梨 有の実 洋梨 ラ・フランス 梨売 梨狩 2

自選句。あさつてに食べ頃になるラフランス 益弘

霧 朝霧 夕霧 夜霧 山霧 川霧 狭霧 霧襖 濃霧 霧雨 霧笛 2

自選句。何もたらすや霧のなか霧うごき 益弘

霧 朝霧 夕霧 夜霧 山霧 川霧 狭霧 霧襖 濃霧 霧雨 霧笛

自選句。再会を誓ふシスコの夜霧かな 益弘

雁 かりがね 真雁 初雁 雁渡る 雁来る 雁の列 雁の棹 雁行 雁の声 落雁

自選句。二階には二階の風や雁の声 益弘

天高し 空高し 秋高し 高き空 2

自選句。一塵の如く吹かれて天高し 益弘

夜学 夜学子 夜学生 夜学校

自選句。指にまた包帯をして夜学生 益弘

菊 菊の花 白菊 黄菊 大菊 小菊 懸崖菊 厚物咲 菊の宿 菊日和 2

自選句。深々と菊の香を吸ふ訣れかな 益弘

酒温む 温め酒 2

自選句。医のゆるす一合の酒温めむ 益弘

酒温む 温め酒

自選句。身のうちの鬼を宥むる温め酒 益弘

柳散る

自選句。柳散るぎをん新橋巽橋 益弘

秋の暮 秋の夕暮 秋の夕

自選句。たれかれのそびらがとほし秋の暮 益弘

竹の春 竹春 3

自選句。のゝ宮に恋の絵馬殖ゆ竹の春 益弘

夜寒 宵寒 夜寒し

自選句。猫抱きて猫につぶやく夜寒かな 益弘

冷ゆ

自選句。脳のこと考ふる脳冷ゆるなり 益弘