2018-05-01から1ヶ月間の記事一覧
自選句。現し世をいつしかはづれ螢舟 益弘
自選句。一雨の予感に揺るゝ夏のれん 益弘
自選句。蕗を煮て町家の奥の暗きかな 益弘
自選句。ほうたるの今宵をとことをんなかな 益弘
自選句。水打つて暮色とゝのふ祇園町 益弘
自選句。香水や未だ源氏名より知らず 益弘
自選句。滝壺の恐ろしければ又覗く 益弘
自選句。滝となり又滝となり又滝と 益弘
自選句。水打つて抜かりなかりぬ祇園町 益弘
自選句。薫風も九十九折なす鞍馬山 益弘
自選句。扇風機めし屋の壁に裕次郎 益弘
自選句。なきがらに蟻群れてゐてしづかなり 益弘
自選句。鵜籠へとみづから入りて鵜の帰る 益弘
自選句。忘れゐし魚と眼の合ふ冷蔵庫 益弘
自選句。いつ来ても誰かたたずむ未草 益弘
自選句。美しき独断薔薇は崩れけり 益弘
自選句。かげろふの中へ去にゆく賀茂祭 益弘
自選句。喪疲れは頬に出でゐてサングラス 益弘
自選句。風聞の蛇がだんだん大きくなる 益弘
自選句。刑務所のほとりに佇てる白日傘 益弘
自選句。病床の目に蝸虫の迅さかな 益弘
自選句。とある日の仏足石に蜥蜴の尾 益弘
自選句。清水の舞台より翔つ夏の蝶 益弘
自選句。美しき距離ハンカチのなほ振られ 益弘
自選句。夏祭をとこに風の立ちにけり 益弘
自選句。見てしまひぬ毛虫の一つ二つ百 益弘
自選句。まつすぐに大人を見る眸こどもの日 益弘
自選句。大寺に大蟻の国ありにけり 益弘
自選句。渋滞のたゞなか憲法記念日よ 益弘
自選句。三毛猫が黒猫産んで聖五月 益弘