益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

2010-04-01から1ヶ月間の記事一覧

観潮 渦見 渦見船 観潮船 渦潮

自選句。渦潮を見て昏々と睡るべし 益弘

行く春 春行く 春の果 春逝く 春尽く

自選句。行春やたまさかに買ふ時刻表 益弘

暮の春 暮春 春暮るる 末の春

自選句。どの寺の鐘や暮春の東山 益弘

逃水

自選句。逃水や引き返すには来過ぎたる 益弘

春夕焼 春の夕焼

自選句。存分に歩きて春の夕焼かな 益弘

雪の果 名残の雪 雪の終り 雪の別れ 忘れ雪 終雪

自選句。ひとゝきの名残の雪や奥千本 益弘

春愁 春思 春恨 春怨 春愁ひ 2

自選句。砂時計3分ほどの春愁ひ 益弘

春深し 春更く 春闌(はるたけなは) 春闌く 3

自選句。草色のもの草に棲み春深し 益弘

蝶 蝶々 胡蝶 初蝶 蜆蝶 紋白蝶 蝶生る 蝶の昼

自選句。蝶翔ちててふてふとなる日和かな 益弘

目刺 ほほざし

自選句。癒ゆるとは目刺齧ればにがきこと 益弘

花疲れ

自選句。コンピュータ・ルームに癒えし花疲れ 益弘

亀鳴く

自選句。亀鳴くや宇宙より船還りきて 益弘

落花 桜散る 花散る 花吹雪 飛花 花筏 花屑 3

自選句。かの人のその後を知らず花筏 益弘

子猫 猫の子 猫の親 猫生まる

自選句。仏飯を喰ふ捨仔猫喰へばよし 益弘

燕 つばくろ つばくらめ 初燕 飛燕 燕来る

自選句。杣人は斧研いでゐる燕来る 益弘

落花 桜散る 花散る 花吹雪 飛花 花筏 花屑 2

自選句。まなぶたを閉ぢても落花眼に感ず 益弘

菜の花 菜種の花 油菜 花菜雨 花菜風

自選句。菜の花やなほ太陽の照り足らぬ 益弘

八重桜 牡丹桜 奈良の八重桜

自選句。ひとづまと訪ぬる奈良の八重桜 益弘

春深し 春更く 春闌(はるたけなは) 春闌く 2

自選句。春深き野に隠れ沼を教へらる 益弘※隠れ沼=かくれぬ

競漕 ボートレース レガッタ

自選句。レガッタの既に真黒き腕かな 益弘

花の昼 花の夕 花の夜 花月夜 花季

自選句。鯛の腹きれいに裂かれ花の昼 益弘

春深し 春更く 春闌(はるたけなは) 春闌く

自選句。吟行の一人はぐるゝ春深く 益弘

落花 桜散る 花散る 花吹雪 飛花 花筏 花屑

自選句。一切を水の見てゐし落花かな 益弘

接木 芽接 根接 接木苗 接穂 砧木

自選句。飯を食ふかりそめの世に接木して 益弘

春眠 春睡 春眠し 春の眠り

自選句。春眠の歩むほど街遠ざかる 益弘

上り鮎 若鮎 鮎の子 小鮎

自選句。清滝の家並ゆかし鮎のぼる 益弘

石鹸玉

自選句。宙に消ゆわたしもいつか石鹸玉 益弘

鳥雲に入る 鳥雲に 雲に鳥

自選句。鳥雲に入る約束は果たされし 益弘

春疾風 春嵐 春荒れ 春北風(はるきた、はるならひ)

自選句。龍馬遭難の地とのみ春疾風 益弘

四月馬鹿 万愚節 エイプリルフール

自選句。百とせは生きねばならぬ万愚節 益弘