益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

2014-08-01から1ヶ月間の記事一覧

秋風 秋の風 素風 金風 鳩吹く風 2

自選句。秋風の京に七口ありにけり 益弘

秋の燈 秋の灯 秋燈 秋灯 秋ともし

自選句。をんなよりをやま美し秋燈 益弘

秋風 秋の風 素風 金風 鳩吹く風

自選句。斎場へつづく矢印秋の風 益弘

林檎 林檎園

自選句。仮病われに母は林檎を剥きくれし 益弘

梨 有の実 洋梨 ラ・フランス 梨売 梨狩

自選句。有の実をいのち少なき母に剥く 益弘

新涼 秋涼 初涼 涼新た

自選句。新涼のイノダコーヒのテラス席 益弘

蚯蚓鳴く

自選句。蚯蚓鳴くさすが六道珍皇寺 益弘

松虫草 輪鋒菊

自選句。ひとけなき松虫草の盛りかな 益弘

鈴虫 月鈴子

自選句。京町家奥に鈴虫鳴かせをり 益弘

鳳仙花 つまべに つまくれなゐ

自選句。鳳仙花一所懸命爆ぜにけり 益弘

花野 花野原 花野道 花野風

自選句。花野ゆくいつか一人になる二人で 益弘

夜食

自選句。ピエロまだピエロのままの夜食かな 益弘

明治草 鉄道草 御維新草 世代り草

自選句。この道になまへはなくて明治草 益弘

蜉蝣 豊年虫

自選句。あした死ぬ蜉蝣に透く夕山河 益弘

初秋 秋口 新秋 秋初め

自選句。初秋の雲の影追ふ雲の影 益弘

大文字 大文字の火 妙法の火 舟形の火 鳥居形の火 左大文字 施火

自選句。つかの間の逢瀬となりぬ大文字 益弘

終戦記念日 終戦日 終戦忌 八月十五日

自選句。東京に不二見えてゐる終戦忌 益弘

盆 盂蘭盆 盂蘭盆会 魂祭 盆棚 魂棚 精霊棚 棚経 盆供 新盆 あら盆 精霊祭 風の盆 盆前 盆過 盆会 瓜の牛 瓜の馬 茄子の牛 茄子の馬

自選句。過去帳に水子がひとり茄子の馬 益弘

秋の蝶 秋蝶

自選句。秋蝶を日暮れの色に見失ふ 益弘

露 白露 朝露 夜露 露の玉 露けし 露時雨 露葎 芋の露

自選句。白露やたまたま人に生れけむ 益弘

天の川 銀河 銀漢 雲漢 天漢 河漢 星河

自選句。久闊の送信二秒天の川 益弘

西鶴忌

自選句。饂飩にもきつねとたぬき西鶴忌 益弘

原爆忌 原爆の日 長崎忌

自選句。坂道に影の蝶生れ長崎忌 益弘

朝顔 牽牛花 蕣

自選句。朝顔の紺を愛する家系かな 益弘

桔梗 きちかう 白桔梗

自選句。正視してをとこ心の桔梗かな 益弘

原爆忌 原爆の日 広島忌 

自選句。ひしひしと石積むが見ゆ広島忌 益弘

冷房 クーラー 冷房車

自選句。冷房の効きゐて壁に原爆図 益弘

夏の果 夏果つ 夏終る 夏行く 夏逝く 夏惜しむ 2

自選句。夏惜むタクラマカンの石一つ 益弘

夏の果 夏果つ 夏終る 夏行く 夏逝く 夏惜しむ

自選句。濤は己(し)が重みに崩れ夏の果 益弘

夜の秋

自選句。夜の秋の星空浴に君の星 益弘