益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

2018-09-01から1ヶ月間の記事一覧

秋の夜 秋夜 夜半の秋 2

自選句。詩の話より死の話へと夜半の秋 益弘

新涼 秋涼し 秋涼 初涼 涼新た

自選句。調律の済みたるピアノ涼新た 益弘

秋の暮 秋の夕暮 秋の夕

自選句。わらんべのうしろの正面秋の暮 益弘

松茸

自選句。久闊の京の松茸づくしかな 益弘

夜食

自選句。ピエロまだピエロのままの夜食かな 益弘

秋の夕焼 秋夕焼

自選句。老犬が老人を曳く秋夕焼 益弘

名月 明月 満月 月今宵 良夜 望月 小望月 雨月 無月

自選句。湯上りのかほ向けてゐる良夜かな 益弘

爽やか 爽気、秋爽、さやけし、さやか、爽やぐ

自選句。爽やかや死ねば原子になる話 益弘

凶作 不作 凶年

自選句。凶年をきれいな蝶の舞ふことよ 益弘

天高し 空高し 秋高し 高き空

自選句。まぼろしの竜よ麒麟よ天高き 益弘

鳥渡る 渡り鳥

自選句。かの日より停まりし時計鳥渡る 益弘

落鮎 鮎落つ 錆鮎 渋鮎 下り鮎 秋の鮎

自選句。風の名もかはりて鮎は落ちゆけり 益弘

相撲 角力 宮相撲 草相撲 秋場所 九月場所

自選句。花道や背なで泣きをる負すまふ 益弘

月 初月 二日月 三日月 夕月夜 弦月 新月 有明月 月光 月影 月白 月の出

自選句。眉月の産寧坂の二階かな 益弘

囮 囮番 囮守 囮籠

自選句。放たれし囮のとまる囮籠 益弘

秋の蝶 秋蝶 2

自選句。さやうなら空のまほらへ秋の蝶 益弘

秋の灯 秋灯 秋ともし

自選句。をんなよりをやま美し秋燈 益弘

西鶴忌

自選句。饂飩にもきつねとたぬき西鶴忌 益弘

芋煮会

自選句。上野発芋煮会へとかへる人 益弘

小鳥来る 小鳥

自選句。くもりのち小鳥来てゐる金閣寺 益弘

秋の蛇 穴惑ひ

自選句。小栗栖に光秀の藪秋の蛇 益弘※小栗栖=おぐるす

竹の春 竹春

自選句。竹春の門よりまゐる天龍寺 益弘

秋の声 秋声

自選句。銀閣に銀箔あらず秋のこゑ 益弘

秋の雲 秋雲

自選句。秋雲や十で神童いまいづこ 益弘

零余子飯 ぬかご飯

自選句。父が炊き母に供ふる零余子飯 益弘

秋晴 秋日和 菊日和

自選句。水筒の番茶がうまし野菊晴 益弘

秋の夜 秋夜 夜半の秋

自選句。秋の夜の振子時計の振子音 益弘

星月夜 ほしづくよ 星明り 秋の星

自選句。コンピュータひとり働く星月夜 益弘

燕帰る 帰燕 秋燕

自選句。日時計の影鋭角に帰燕かな 益弘

九月

自選句。横浜の九月の沖を見て飽かず 益弘