益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

夏近し 夏隣

自選句。 お通しの酢の物の香や夏近し 益弘

昭和の日

自選句。 切株に知る木のよはひ昭和の日 益弘

春惜しむ 惜春 三月尽 弥生尽 四月尽

自選句。 ゆく春の渚にのこす砂の城 益弘

春惜しむ 惜春 三月尽 弥生尽 四月尽

自選句。 鳴き砂を鳴かせて春を惜しみけり 益弘

行く春 逝く春 春行く 春尽く

自選句。 ゆく春の渚にのこす砂の城 益弘

子雀 雀の子

自選句。 大寺の屋根まで飛べて雀の子 益弘

花種 花種蒔く 朝顔蒔く 鶏頭蒔く

自選句。 花の種ミッキーマウスより貰ふ 益弘

山笑ふ

自選句。 頭より身体をつかへ山笑ふ 益弘

踏青 青き踏む 青踏む

自選句。 青踏むや寺山修司ポケットに 益弘

ライラック リラの花 リラ冷え

自選句。 鄙よりも都会は淋しリラの花 益弘

葉桜 花は葉に

自選句。 イタリアの国旗お洒落や花は葉に 益弘

春の夕焼 春夕焼

自選句。 ハーモニカつたなく鳴りて春夕焼 益弘

柳 枝垂柳 糸柳 青柳 若柳

自選句。 青柳や舞妓に出逢ふ小橋の上 益弘

桜貝 花貝 紅貝

自選句。 桜貝波は力を抜きにけり 益弘

陽炎 糸遊 遊糸 野馬 かぎろひ

自選句。 かげろふの中へ消えゆく一人づつ 益弘

燕 つばくろ つばくら つばくらめ 乙鳥 玄鳥 初燕 飛燕 朝燕 夕燕 燕来る

自選句。 若すぎる死やつばくろの翻り 益弘

花衣

自選句。 待ち合すフラミンゴのまへ花衣 益弘

残花

自選句。 忌中より忌明淋しき残花かな 益弘

八重桜

自選句。 ひとづまと訪ぬる奈良の八重櫻 益弘

落花 散る桜 花吹雪 花散る 飛花 花屑 花の塵 花筏

自選句。 花散るや星の瞬きしきりなる 益弘

蝶 蝶々 胡蝶 蝶生る 初蝶 白蝶 黄蝶 紋白蝶 蜆蝶 蝶の昼

自選句。 てふてふや北緯三十八度線 益弘

接木 芽接 根接 接木苗 接穂 砧木

自選句。 平成の代を見送れる接木かな 益弘

落花 散る桜 花吹雪 花散る 飛花 花屑 花の塵 花筏

自選句。 一切を水の見てゐし落花かな 益弘

朧 草朧 鐘朧 影朧 朧月 月朧 朧月夜 朧夜

自選句。 ひとすぢの朧となりて高瀬川 益弘

春深し 春更く 春闌く

自選句。 吟行の一人はぐるゝ春深く 益弘

落花 散る桜 花吹雪 花散る 飛花 花屑 花の塵 花筏

自選句。 母が逝きすぐ父が逝く花筏 益弘

遅桜 御室桜

自選句。 根元より御室櫻の盛りかな 益弘

春愁 春愁ひ 春愁ふ

自選句。 カーテンの色変へてみる春愁ひ 益弘

桜 朝桜 夕桜 夜桜 老桜 里桜 楊貴妃桜 薄墨桜

自選句。 USBメモリにしまふ櫻かな 益弘

落花 散る桜 花吹雪 花散る 飛花 花屑 花の塵 花筏

自選句。 一切を水の見てゐし落花かな 益弘