2014-03-01から1ヶ月間の記事一覧
自選句。陽炎や薄暮ゲームと云ひしころ 益弘
自選句。花人の中に亡き人ゐるやうで 益弘
自選句。まれびとを待つ花冷の京都駅 益弘
自選句。言霊の駆け抜けてゆく櫻かな 益弘
自選句。老人の眼のすぐ潤む櫻かな 益弘
自選句。花咲いて祇園の夜空燃え易し 益弘
自選句。春宵の家路をいそぐ理由なし 益弘
自選句。春燈やをどる姿の京人形 益弘
自選句。春光のさゝ波なせる千枚田 益弘
自選句。春風やたまさかに買ふ時刻表 益弘
自選句。あをあをと潮満ち来る初桜 益弘
自選句。北野より平野へ花をうかゞひに 益弘
自選句。うらうらと茶碗は買はで茶わん坂 益弘
自選句。頬杖に異国をおもふ春の海 益弘
自選句。遠浅の海とほあさの春の空 益弘
自選句。存分に歩きて春の夕焼かな 益弘
自選句。肉じやがの煮くづれてゐる目借時 益弘
自選句。春めくや海のもの到く二條駅 益弘
自選句。どこからを晩年といふ鳥雲に 益弘
自選句。あぶり餅炙る煙もうららなり 益弘
自選句。屋根づたひどこへも行けて恋の猫 益弘
自選句。赤き蟻黒き蟻出て交はらず 益弘
自選句。蟻穴を出て信長の草履の上 益弘
自選句。春昼や生八ツ橋を焼く香り 益弘
自選句。春を寝て未生以前を旅してをり 益弘
自選句。春休み小鳥のやうに早起きし 益弘
自選句。水ぬるむ近江に富士のありにけり 益弘
自選句。リモコンがいくつもあつて春の風邪 益弘
自選句。京雛や過ぎにし御世のうるはしく 益弘
自選句。撫で牛は石のつめたさ梅白し 益弘