益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

2017-05-01から1ヶ月間の記事一覧

苔の花

自選句。業平の終の栖の苔の花 益弘

鵜飼 鵜匠 鵜舟 鵜籠 荒鵜 疲鵜 鵜篝 鵜縄

自選句。鵜籠へとみづから入りて鵜の帰る 益弘

滝 瀑布 飛瀑 滝しぶき 滝壺 男滝 女滝 滝風 滝の音 滝道 滝見 滝見茶屋 滝殿

自選句。滝となり又滝となり又滝と 益弘

螢 源氏螢 平家螢 螢合戦 螢火 初螢 恋螢

自選句。ほうたるの今宵をとことをんなかな 益弘

打水 水を打つ 水撒 撒水車

自選句。水打つて暮色とゝのふ祇園町 益弘

短夜 明易し 明早し 明急ぐ

自選句。短夜や忘れてゆきし耳飾り 益弘

暑し 暑さ 暑

自選句。化粧ふれば舞妓は暑さ忘じけり 益弘

冷蔵庫

自選句。忘れゐし魚と眼の合ふ冷蔵庫 益弘

火取虫 灯取虫 灯虫 灯蛾 燭蛾 火蛾

自選句。仏壇の水に泛く火蛾死んでゐず 益弘

日傘 ひからかさ 白日傘 絵日傘 パラソル

自選句。刑務所のほとりに佇てる白日傘 益弘

氷菓 氷菓子 アイスクリーム アイスキャンデー 

自選句。ゴリラは怒つてゐる我は氷菓舐む 益弘

サングラス 2

自選句。喪疲れは頬に出でゐてサングラス 益弘

夕焼 ゆやけ 夕焼雲 夕焼空

自選句。人生のどのあたりなる夕焼川 益弘

自選句。嶮にして泉へつゞくけもの道 益弘

ハンカチ ハンカチーフ 汗拭

自選句。美しき距離ハンカチのなほ振られ 益弘

蛇 くちなは ながむし 青大将 縞蛇 烏蛇 山楝蛇、赤楝蛇

自選句。風聞の蛇がだんだん大きくなる 益弘

薔薇 さうび 花ばら 紅薔薇 白薔薇 薔薇園 薔薇垣

自選句。美しき独断薔薇は崩れけり 益弘

蟻 山蟻 大蟻 黒蟻 蟻の道 蟻の列 蟻の門渡り 蟻の塔 蟻塚 2

自選句。山蟻に後れを取りぬ木の根道 益弘

風薫る 薫風

自選句。薫風も九十九折なす鞍馬山 益弘

祭 夏祭 祭礼 宵祭 夜宮 神輿 山車 祭囃子 祭太鼓 祭笛 祭衣 祭堤燈 祭髪

自選句。夏祭をとこに風の立ちにけり 益弘

毛虫 毛虫焼く

自選句。見てしまひぬ毛虫の一つ二つ百 益弘

蟻 山蟻 大蟻 黒蟻 蟻の道 蟻の列 蟻の門渡り 蟻の塔 蟻塚

自選句。なきがらに蟻群れてゐてしづかなり 益弘

蜥蜴 青蜥蜴 瑠璃蜥蜴 縞蜥蜴

自選句。とある日の仏足石に蜥蜴の尾 益弘

五月 聖五月

自選句。三毛猫が黒猫産んで聖五月 益弘

夏の蝶 夏蝶 梅雨の蝶 揚羽蝶 鳳蝶

自選句。清水の舞台より翔つ夏の蝶 益弘

サングラス

自選句。ハーバーに風を見てゐるサングラス 益弘

こどもの日

自選句。まつすぐに大人を見る眸こどもの日 益弘

金魚 和金 琉金 出目金 蘭鋳 獅子頭

自選句。金魚死す或る日誰かの身代りに 益弘

憲法記念日

自選句。渋滞のたゞなか憲法記念日よ 益弘

葉桜 花は葉に

自選句。イタリアの国旗お洒落や花は葉に 益弘