益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

手袋 手套

自選句。 夜の底の片手袋の流転かな 益弘

毛糸編む

自選句。 母遺す編みし毛糸の未来形 益弘

山眠る 眠る山

自選句。 山眠るふつと活断層のこと 益弘

冬の蝶 凍蝶

自選句。 冬の蝶大きあを空残しけり 益弘

冷たし 底冷

自選句。 底冷の底を奔りて蒼き川 益弘

狐火

自選句。 狐火も座敷わらしもダムの底 益弘

時雨 しぐる 朝時雨 夕時雨 小夜時雨 片時雨

自選句。 小夜時雨ふたり濡らすも憎からず 益弘

銀杏落葉

自選句。 この路のみるみる銀杏落葉かな 益弘

冬めく

自選句。 マキノより冬めいて来ぬ湖西線 益弘

虎落笛

自選句。 本能寺址真暗闇虎落笛 益弘

冬の海 冬の浜

自選句。 冬海に真向ふ鬼の面つけて 益弘

時雨 しぐる 朝時雨 夕時雨 小夜時雨 片時雨

自選句。 女傘をとこが差して朝時雨 益弘

屏風 金屏風 金屏 銀屏風 銀屏 絵屏風 枕屏風 腰屏風 屏風売 衝立

自選句。 洛中は花の盛の屏風かな 益弘

日向ぼこ 日向ぼつこ 日向ぼこり

自選句。 日向ぼこおなじ日向を鳩あるく 益弘

湯冷め

自選句。 レンズに土星蒼かりし湯冷めかな 益弘

紅葉且つ散る

自選句。 もみぢ且つ散りゐて祇王祇女の墓 益弘

おでん 関東煮 おでん酒

自選句。 もう一人詰めれば坐れおでん酒 益弘

冬の蝿

自選句。 冬の蝿存ふるとは咎に似て 益弘

冬紅葉

自選句。 忠興とガラシャのねむる冬紅葉 益弘

冬の蝶 凍蝶

自選句。 冬の蝶供華より供華へ翔びにけり 益弘

時雨 しぐる 朝時雨 夕時雨 小夜時雨 片時雨

自選句。 三条に大橋小橋しぐれ過ぐ 益弘

冬の服 冬服

自選句。 ひととせや冬の服より一名刺 益弘

立冬 冬立つ 冬に入る 冬来る 今朝の冬

自選句。 一葉の喪中欠礼冬に入る 益弘

凩 木枯

自選句。 凩の刷き残したる星屑よ 益弘

小春 小春日 小春日和 小春空 小春風 小春凪 小六月

自選句。 蝶一つしまひ忘れし小春かな 益弘

海鼠

自選句。 なんぴとが始めに食ひし海鼠かな 益弘

冬近し 冬隣

自選句。 恋人の名前はふゆ子冬よ来よ 益弘

文化の日 明治節

自選句。 鮑入り和風バーガー文化の日 益弘

冬近し 冬隣

自選句。 冬帝は比叡より京を窺ひて 益弘

十一月

自選句。 11月1は淋しき数字かな 益弘