2010-09-01から1ヶ月間の記事一覧
自選句。色鳥の色に焦がれてわび住めり 益弘
自選句。一粒の栗の貫禄丹波かな 益弘
自選句。秋高うして恐竜は鳥になり 益弘
自選句。花野ゆくいつか一人になる二人で 益弘
自選句。山彦も遊びに来たる吾亦紅 益弘
自選句。逢ひしことそもそも奇蹟星流る 益弘
自選句。うつくしき山の容の秋思かな 益弘
自選句。をんなよりをやま美し秋燈 益弘
自選句。たれかれの背中に吹いて秋の風 益弘
自選句。沈黙の長距離電話無月かな 益弘
自選句。酒温む朱鷺の滅びし話など 益弘
自選句。大阪の水のにほひの無月かな 益弘
自選句。稲妻や女に別の貌がある 益弘
自選句。湯上りのかほを向けたる望の月 益弘
自選句。ひやゝかに眼鏡の似合ふ美貌かな 益弘
自選句。夜顔や月に地球の影を見て 益弘
自選句。秋めくや海のもの着く二條駅 益弘
自選句。ゆくゆくは原子に還るさやけさよ 益弘
自選句。秋の夜の振子時計の振子音 益弘
自選句。化野の風のまにまの鉦叩 益弘
自選句。蒼天やジュラ紀にとまる草の絮 益弘
自選句。きぬぎぬの寡なき言葉草ひばり 益弘
自選句。父のなき女が惚るゝ鬼やんま 益弘
自選句。鳳仙花一所懸命爆ぜにけり 益弘
自選句。銀漢やプラットホームは岬なる 益弘
自選句。白犀は静かなけもの草の花 益弘
自選句。爽やかに鬱といふ字を書けと云ふ 益弘
自選句。横浜の九月の沖を見て飽かず 益弘
自選句。存在を幽けくすれば蜻蛉来る 益弘
自選句。ピエロまだピエロのままの夜食かな 益弘
