益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

2014-02-01から1ヶ月間の記事一覧

春の野 春野 春郊 弥生野 はるぬ

自選句。天平の色となりゆく春野かな 益弘

春の夜 春夜 夜半の春 2

自選句。寝ねがてに須磨之巻など夜半の春 益弘

春の夜 春夜 夜半の春

自選句。春の夜のすぐに泣くひと泣かしけり 益弘

春の月 春月 春月夜 春満月 春三日月

自選句。湯上りのかほを向けたる春満月 益弘

春の服 春服 春装 春コート 春セーター 春手套

自選句。春装のひと鏡より出でゆきし 益弘

風船 ゴム風船 紙風船 風船売

自選句。風船が逃げるシンデレラ城の上 益弘

佐保姫

自選句。佐保姫の覚めて奏づる深山川 益弘

鳥雲に入る 鳥雲に 2

自選句。水筒に小さな磁石鳥雲に 益弘

春の夢 2

自選句。春の夢なかなか出口見あたらぬ 益弘

春時雨

自選句。高瀬川あくまで浅し春しぐれ 益弘

蝌蚪 蛙子 蛙の子 お玉杓子 蛙生まる 蝌蚪生まる 蝌蚪の紐 数珠子

自選句。蝌蚪に手が出てもう魚にはなれぬ 益弘

春泥 春の泥

自選句。春泥の径の果てなる縁切寺 益弘

鳥雲に入る 鳥雲に

自選句。鳥雲に時差の向うの子をおもふ 益弘

春灯 春燈 春の灯 春ともし 春の燭

自選句。春燈のともりて昏らき先斗町 益弘

春の夢

自選句。亡き数のひとを娶りし春の夢 益弘

春の雪 春雪 春吹雪 淡雪 沫雪 牡丹雪 2

自選句。淡雪やはんなりといふ京言葉 益弘

冴返る 凍返る 寒戻る

自選句。あをあをと冴返る空ありにけり 益弘

流氷 流氷期 氷流る 海明

自選句。流氷の天も動いてをりにけり 益弘

猫の子 子猫 猫の親 猫生まる 2

自選句。仏飯を喰ふ捨仔猫喰へばよし 益弘

春の雪 春雪 春吹雪 淡雪 沫雪 牡丹雪

自選句。淡雪や更けてはなやぐ祇園町 益弘

百千鳥

自選句。柩窓開いておきぬ百千鳥 益弘

猫の子 子猫 猫の親 猫生まる

自選句。眼が合ひて忽ち有縁捨仔猫 益弘

春の風邪

自選句。いくさ経し不死身の人の春の風邪 益弘

春暁 春の暁 春の曙 春の夜明 春の朝

自選句。春はあけぼの珈琲はアメリカン 益弘

立春 春立つ 春来る 立春大吉

自選句。立春のなかなか立たぬ卵かな 益弘

追儺 鬼やらひ なやらひ 豆撒 豆打 鬼打豆 鬼は外 福は内 年男 年の豆

自選句。やらはれし鬼見失ふ人の渦 益弘

冬終る 冬尽く 冬去る

自選句。空席が一つ密かに冬去りぬ 益弘

二月

自選句。切結ぶ竹の音聴く風二月 益弘