2015-09-01から1ヶ月間の記事一覧
自選句。水バーに水を味はふ銀河かな 益弘
自選句。うつくしき山の容の秋思かな 益弘※容=かたち
自選句。まぼろしの竜よ麒麟よ天高き 益弘
自選句。あさつてに食べ頃になるラフランス 益弘
自選句。わらんべのうしろの正面秋の暮 益弘
自選句。松花堂弁当に秋闌けにけり 益弘
自選句。有の実をいのち少なき母に剥く 益弘
自選句。地球まろく葡萄一粒づつまろし 益弘
自選句。コンピュータひとり働く星月夜 益弘
自選句。久闊の京の松茸づくしかな 益弘
自選句。夜業人なべて機械のしもべなる 益弘
自選句。ピエロまだピエロのままの夜食かな 益弘
自選句。雁渡し老婦が吹くと云へば吹く 益弘
自選句。老犬が老人を曳く秋夕焼 益弘
自選句。銀閣に銀箔あらず秋のこゑ 益弘
自選句。秋雲や十で神童いまいづこ 益弘
自選句。白露やたまたま人に生れけむ 益弘
自選句。水澄みて近江に富士のありにけり 益弘
自選句。秋風や一つ喪ふ永久歯 益弘
自選句。凶年をきれいな蝶の舞ふことよ 益弘
自選句。調律の済みたるピアノ涼新た 益弘
自選句。放たれし囮のとまる囮籠 益弘
自選句。竹春の門よりまゐる天龍寺 益弘
自選句。秋の夜の振子時計の振子音 益弘
自選句。声量のゆたかなる空鳥渡る 益弘
自選句。くもりのち小鳥来てゐる金閣寺 益弘
自選句。横浜の九月の沖を見て飽かず 益弘
自選句。父が炊き母に供ふる零余子飯 益弘
自選句。虫の夜のなかなか寝顔美人かな 益弘
自選句。をんなよりをやま美し秋燈 益弘