益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

2015-05-01から1ヶ月間の記事一覧

暑し 暑さ 暑

自選句。化粧ふれば舞妓は暑さ忘じけり 益弘

日射病 熱射病 熱中症 霍乱

自選句。金閣の金を見すぎし霍乱か 益弘

滝 瀑布 飛瀑 滝しぶき 滝壺 男滝 女滝 滝風 滝の音 滝道 滝見 滝見茶屋 滝殿

自選句。滝壺の恐ろしければ又覗く 益弘

鮎 年魚 香魚 鮎釣 囮鮎 鮎の宿

自選句。鮎食うて六腑に香る貴船川 益弘

冷蔵庫

自選句。忘れゐし魚と眼の合ふ冷蔵庫 益弘

薔薇 さうび 花ばら 紅薔薇 白薔薇 薔薇園 薔薇垣

自選句。美しき独断薔薇は崩れけり 益弘

火取虫 灯取虫 灯虫 灯蛾 燭蛾 火蛾 

自選句。仏壇の水に泛く火蛾死んでゐず 益弘

片蔭 片かげり 日陰 夏陰 夏山陰 片影  

自選句。片蔭もゆかしき京の町家筋 益弘

祭 夏祭 祭礼 宵祭 夜宮 神輿 山車 祭囃子 祭太鼓 祭笛 祭衣 祭堤燈 祭髪

自選句。夏祭をとこに風の立ちにけり 益弘

金魚 和金 琉金 出目金 蘭鋳 獅子頭

自選句。水更へて金魚に鳴らすモーツァルト 益弘

ハンカチ ハンカチーフ 汗拭き 汗手拭 ハンケチ

自選句。美しき距離ハンカチのなほ振られ 益弘

蕗 蕗の葉 蕗の広葉 秋田蕗 伽羅蕗

自選句。蕗を煮て町家の奥の暗きかな 益弘

毛虫 毛虫焼く

自選句。見てしまひぬ毛虫の一つ二つ百 益弘

夕焼 ゆやけ 夕焼雲

自選句。人生のどのあたりなる夕焼川 益弘

夏の蝶 夏蝶 梅雨の蝶 揚羽蝶 烏蝶

自選句。清水の舞台より翔つ夏の蝶 益弘

蛇 くちなは ながむし 青大将 山楝蛇

自選句。風聞の蛇がだんだん大きくなる 益弘

葵祭 賀茂祭 北祭 懸葵 賀茂葵 双葉葵 葵鬘 諸鬘

自選句。かげろふの中へ去にゆく賀茂祭 益弘

鵜飼 鵜匠 鵜舟 鵜籠 荒鵜 疲鵜 鵜篝 鵜縄

自選句。鵜籠へとみづから入りて鵜の帰る 益弘

蜥蜴 青蜥蜴 瑠璃蜥蜴 縞蜥蜴

自選句。とある日の仏足石に蜥蜴の尾 益弘

紙魚 衣魚 雲母虫 きらら

自選句。永らへよ『ゲバラ日記』のきららむし 益弘

蝸牛 ででむし でんでんむし

自選句。病床の目に蝸虫の迅さかな 益弘

蟻 山蟻 大蟻 黒蟻 蟻の道 蟻の列 蟻の門渡り 蟻の塔 蟻塚

自選句。なきがらに蟻群れてゐてしづかなり 益弘

香水 掛香 匂ひ袋 オーデコロン

自選句。香水や未だ源氏名より知らず 益弘

泉 泉川 草泉

自選句。嶮にして泉へつゞくけもの道 益弘

日傘 白日傘 ひからがさ 絵日傘 パラソル

自選句。日照雨には日傘をさして先斗町 益弘※日照雨=そばへ

立夏 夏立つ 夏に入る 夏来る

自選句。カンバスはまだ白きまゝ夏が来る 益弘

こどもの日

自選句。まつすぐに大人を見る眸こどもの日 益弘

打水 水打つ 水撒く

自選句。水打つて暮色とゝのふ祇園町 益弘

憲法記念日

自選句。渋滞のたゞなか憲法記念日よ 益弘

サングラス

自選句。ハーバーに風を見てゐるサングラス 益弘