2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧
自選句。 草色のもの草に棲み春深し 益弘
自選句。 来てみれば果して散れる山桜 益弘
自選句。 飯を食ふかりそめの世に接木して 益弘
自選句。 花人の中に亡き人ゐるやうで 益弘
自選句。 朧夜の身の九穴もおぼろかな 益弘
自選句。 幕の内弁当に春闌けにけり 益弘
自選句。 桜鯛紀淡海峡晴れ極む 益弘
自選句。 板前はむかし美男子花の宿 益弘
自選句。 周恩来詩碑もしとゞに花の雨 益弘
自選句。 老人の眼のすぐ潤む櫻かな 益弘
自選句。 花咲いて祇園の夜空燃え易し 益弘
自選句。 言霊の駆けぬけてゆくさくらかな 益弘
自選句。 あをあをと花冷の空ありにけり 益弘
自選句。 口開けて口の数だけ燕の子 益弘
自選句。 まれびとを待ち花冷の京都駅 益弘
自選句。 あをあをと潮満ちくる初桜 益弘
自選句。 水ぬるむ近江に富士のありにけり 益弘
自選句。 しづかなる牛の反芻春の昼 益弘
自選句。 赤き蟻黒き蟻出て交はらず 益弘
自選句。 虻が来る己が羽音の後ろより 益弘
自選句。 恋をはり猫に猫撫で声もどる 益弘
自選句。 肉じやがの煮くづれてゐる目借時 益弘
自選句。 うらうらと茶碗は買はで茶わん坂 益弘
自選句。 酒見世の意外な混みや菜種梅雨 益弘
自選句。 蟻穴を出て信長の草履の上 益弘
自選句。 湯上りのかほを向けたる春満月 益弘
自選句。 春宵の家路をいそぐ理由なし 益弘
自選句。 春眠の空を游いでゐたりけり 益弘
自選句。 京雛や過ぎにし御世のうるはしく 益弘
自選句。 遠浅の海とほあさの春の空 益弘