益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

2008-08-01から1ヶ月間の記事一覧

草雲雀 朝鈴 金雲雀

きょうの自選句。草ひばり鳴けば去ぬべきひととゐる 益弘

馬肥ゆる

きょうの自選句。全身に光を帯びて馬肥ゆる 益弘

きょうの自選句。一粒の露の中なる星夜かな 益弘

秋天 秋の空 秋空

きょうの自選句。北京秋天民の広場に民溢れ 益弘

秋の夜

きょうの自選句。古伊万里の猪口にて酌まん秋の夜 益弘

秋の風 秋風 色なき風 金風 素風 2

きょうの自選句。誰れ彼れに背中一枚秋の風 益弘

秋の風 秋風 色なき風 金風 素風

きょうの自選句。斎場へつづく矢印秋の風 益弘

冷ゆ 冷やか

きょうの自選句。脳のこと考ふる脳冷ゆるなり 益弘

爽気 さわやか 爽涼 さやか

きょうの自選句。ゆくゆくは原子に還る爽気かな 益弘

秋の水 秋水

きょうの自選句。つきつめてもの思ふ秋の水の辺に 益弘※思ふ=もふ

鈴虫 月齢子

きょうの自選句。京町家奥に鈴虫鳴かせをり 益弘

銀河 天の川 銀漢 星河

きょうの自選句。いづこより来しか銀河に仮寝して 益弘

夜食

きょうの自選句。ピエロまだピエロのままの夜食かな 益弘

朝顔 牽牛花

きょうの自選句。朝顔の紺を愛する家系かな 益弘

蜻蛉 秋津

きょうの自選句。存在を幽けくすれば蜻蛉来る 益弘

大文字 五山の送り火

きょうの自選句。束の間の逢瀬となりし大文字 益弘

終戦日 終戦記念日 終戦忌

きょうの自選句。ある蝉は真闇に鳴きて終戦日 益弘

秋燈 秋の灯

きょうの自選句。秋燈にひらく私家本遺稿集 益弘

秋の声 秋声

きょうの自選句。銀閣の裏手に聞けり秋のこゑ 益弘

新涼 涼新た

きょうの自選句。新涼やするりと剥けしゆで卵 益弘

残暑 秋暑

きょうの自選句。卒塔婆の腐ちてくろき残暑かな 益弘※腐つ=くたつ

帰省 帰省子

きょうの自選句。母の眸に少しく痩せて帰省かな 益弘

原爆忌3 長崎忌

きょうの自選句。原爆忌0で割つてはならぬなり 益弘

秋蝉 秋の蝉

きょうの自選句。秋蝉や鏡の奥の夕山河 益弘

原爆忌2

きょうの自選句。ノーモア ヒロシマ目高の眼の光る 益弘

原爆忌 広島忌

きょうの自選句。原爆忌割りし卵に血の混じる 益弘

めまとい まくなぎ 蠛蠓

きょうの自選句。めまとひと哲学の道たもとほる 益弘

尺蠖 尺取虫

きょうの自選句。尺蠖の一寸先の虚空かな 益弘

夜の秋

きょうの自選句。水バーに水を味はふ夜の秋 益弘

夏休み 夏期休暇2

きょうの自選句。夏休み波とたゝかふ砂の城 益弘