益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

2018-06-01から1ヶ月間の記事一覧

端居 夕端居

自選句。母逝きて父の端居の永くなり 益弘

五月闇  梅雨闇 夏闇 2

自選句。小面のゑみ恐ろしき五月闇 益弘

胡瓜 胡瓜もぐ

自選句。まつすぐな胡瓜つまらぬ世となりし 益弘

蚊遣火 蚊遣 蚊火 蚊取線香

自選句。容赦なく急ぎ去るもの蚊遣香 益弘

鉄漿蜻蛉 川蜻蛉

自選句。故郷の先づはおはぐろとんぼかな 益弘

花氷 氷柱 氷彫刻

自選句。華燭とふ一つの別れ花氷 益弘

玉虫 吉丁虫

自選句。玉虫や形見も減りし桐箪笥 益弘

焼酎 麦焼酎 甘藷焼酎 蕎麦焼酎 泡盛

自選句。ヤマトンチュと呼ばれ泡盛ふるまはれ 益弘

六月

自選句。六月の樟の香の雨降りにけり 益弘

山椒魚 はんざき

自選句。山椒魚人間嫌ひに徹しけり 益弘

梅雨 黴雨 走り梅雨 青梅雨 荒梅雨 梅雨空 梅雨雲 梅雨前線 男梅雨 長梅雨 迎へ梅雨 送り梅雨 戻り梅雨 梅雨湿り 梅雨夕焼 3

自選句。ハチ公はとはの忠犬梅雨滂沱 益弘

草笛 麦笛

自選句。学校に来ぬ子草笛上手なり 益弘

夕立 ゆだち よだち 白雨 夕立晴 夕立雲 驟雨

自選句。驟雨過ぐ箸の先なる箸休め 益弘

父の日

自選句。父の日の父さりげなく旅にあり 益弘

新緑 緑さす 緑夜 緑雨

自選句。ハーモニカつたなく鳴りて緑の夜 益弘

夏の蝶 夏蝶 梅雨の蝶 揚羽蝶 鳳蝶 2

自選句。美しき思案のさ中梅雨の蝶 益弘

梅雨 黴雨 走り梅雨 青梅雨 荒梅雨 梅雨空 梅雨雲 梅雨前線 男梅雨 長梅雨 迎へ梅雨 送り梅雨 戻り梅雨 梅雨湿り 梅雨夕焼 2

自選句。キームンの香りの向う梅雨の街 益弘

木下闇 木の下闇 下闇 青葉闇

自選句。この下闇を祇王寺と云ふべかり 益弘

朝焼

自選句。朝焼褪せ高層街衢起動する 益弘

短夜 明易し 明早し 明急ぐ 2

自選句。短夜の逢瀬のための時刻表 益弘

梅雨晴 梅雨晴間 五月晴

自選句。梅雨晴のイノダコーヒのテラス席 益弘

籠枕 陶枕 籐枕

自選句。雨降れば雨を愉しむ籠枕 益弘

五月闇  梅雨闇 夏闇

自選句。鑑真の聞きおはします五月闇 益弘

梅雨 黴雨 走り梅雨 青梅雨 荒梅雨 梅雨空 梅雨雲 梅雨前線 男梅雨 長梅雨 迎へ梅雨 送り梅雨 戻り梅雨 梅雨湿り 梅雨夕焼

自選句。淡墨に暮れてうつくし梅雨の京 益弘

白夜

自選句。街娼の眸のあをあをと白夜かな 益弘

網戸

自選句。網戸よりわたしの不在わが覗く 益弘

溽暑

自選句。百の豚百の鼻ある溽暑かな 益弘

紫陽花 四葩 七変化

自選句。七曜の早くもめぐる四葩かな 益弘

短夜 明易し 明早し 明急ぐ

自選句。短夜や忘れてゆきし耳飾り 益弘

自選句。嶮にして泉へつゞくけもの道 益弘