2010-01-01から1ヶ月間の記事一覧
自選句。ワインがぶ飲みして冬を終らしむ 益弘
自選句。群れてゐて孤を守りゐる水仙花 益弘
自選句。水仙や怒濤いくつも見てゐたり 益弘
自選句。人間に飽きてしまひぬ鷹にならむ 益弘
自選句。裸木といふより骨の一樹なる 益弘
自選句。島の灯が真珠の如し春隣 益弘
自選句。待春の身をひるがへす近江鯉 益弘
自選句。東京に雪降る夜の鮟鱇鍋 益弘
自選句。邂逅や哲学の道枯るゝ中 益弘
自選句。吊革にゆらりと日脚伸びてをり 益弘
自選句。垂直に嘴立て鶴も歎かむか 益弘
自選句。暗闇の本能寺址虎落笛 益弘
自選句。火事跡を離れぬ犬のをりしこと 益弘
自選句。冬霧のそこひに響む摩天楼 益弘
自選句。昔男ありけり老いて着ぶくれて 益弘
自選句。屏風絵の虎耽々と吾を狙ふ 益弘
自選句。一つ翔つと皆翔つあはれ都鳥 益弘
自選句。とある日の冬の雨より恋となり 益弘
自選句。最終バス少し遅るゝ冬銀河 益弘
自選句。初旅や柿の葉鮓の葉のかをり 益弘
自選句。妥協せじ寒の断崖見て戻る 益弘
自選句。蕾もつ室咲の花見舞とす 益弘
自選句。大原はけふも雪積む牡丹鍋 益弘
自選句。風花に連れて消えにしひとのこと 益弘
自選句。遠景に如意ヶ岳見ゆ筆始 益弘
自選句。寒紅や祇園は昏きところなる 益弘
自選句。五条の先忘れし京の手毬唄 益弘
自選句。高層街衢手毬つく子がひとりきり 益弘
自選句。加茂川に棲みなす鳥も今年かな 益弘
自選句。相識らぬ幾万のかほ初詣 益弘