益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

2011-05-01から1ヶ月間の記事一覧

花氷 氷中花 氷柱

自選句。華燭といふ一つの別れ花氷 益弘

ハンカチ ハンカチーフ 汗拭ひ 汗ふき

自選句。美しき距離ハンカチのなほ振られ 益弘

五月闇 梅雨闇 梅雨の闇 夏の闇

自選句。鑑真の聞き澄まします五月闇 益弘

梅雨 黴雨 荒梅雨 男梅雨 青梅雨 梅雨曇り

自選句。ハチ公は永久の忠犬梅雨滂沱 益弘

団扇 絹団扇 絵団扇 渋団扇 団扇掛

自選句。死ぬ人に風を送りし団扇かな 益弘

日傘 ひからかさ 白日傘 絵日傘

自選句。日照雨には日傘をさして先斗町 益弘

短夜 明易し 明早し 明急ぐ 3

自選句。うつ臥せに寝てゐるをんな明易し 益弘

夕焼 夕焼雲 夕焼空 瀬戸夕焼 2

自選句。新宿ゆふやけ群れてゐて皆孤独 益弘

打水 水を打つ 水撒 撒水車

自選句。水打つて暮色とゝのふ祇園町 益弘

香水 掛香 匂ひ袋 オーデコロン

自選句。掛香や灯りて昏き先斗町 益弘

ごきぶり 油虫 御器齧

自選句。人類の殲びし星のゴキカブリ 益弘

端居 夕端居

自選句。端居して昭和もとほくなりにしよ 益弘

木下闇 下闇 青葉闇

自選句。この下闇を祇王寺と云ふべかり 益弘

蠅 青蠅 金蠅 銀蠅 家蠅

自選句。蠅飛んで清少納言筆止むる 益弘

網戸

自選句。網戸よりわたしの不在わが覗く 益弘

筍 笋 竹の子 たかんな たかうな

自選句。たかむなの早やも長髄彦の丈 益弘

短夜 明易し 明早し 明急ぐ 2

自選句短夜や忘れてゆきし耳飾り 益弘

短夜 明易し 明早し 明急ぐ

自選句短夜の逢瀬のための時刻表 益弘

青嵐 風青し

自選句風青し杜の都のスタジアム 益弘

紙魚 衣魚 きらら 雲母虫

自選句。永らへよ『ゲバラ日記』のきららむし

夕焼 夕焼雲 夕焼空 瀬戸夕焼

自選句いつよりを晩年と云ふ夕焼川 益弘

虹 朝虹 夕虹 二重虹

自選句。虹消えてゆく東京の早歩き 益弘

川床 床 納涼川床 川床涼み 川床料理

自選句。三条も四条も見えて川床涼し 益弘

風薫る 薫風

自選句。薫風も九十九折なす鞍馬山 益弘

冷酒 冷し酒

自選句。冷酒や放つておいてくるゝ見世 益弘

立夏 夏立つ 夏に入る 夏来る

自選句。TシャツにCHANGE!の文字夏来る 益弘

こどもの日

自選句。真つ直ぐに大人を見る瞳こどもの日 益弘

みどりの日

自選句。縁側に寝椅子を出してみどりの日 益弘

憲法記念日

自選句。渋滞のさ中憲法記念の日 益弘

金魚 出目金 琉金 蘭鋳 獅子頭

自選句。水更へて金魚に鳴らすモーツァルト 益弘