2015-11-01から1ヶ月間の記事一覧
自選句。十一月流水のごと過ぎにけり 益弘
自選句。蟷螂も枯れてもう枯るゝものあらず 益弘
自選句。ソプラノの響きあまねく冬銀河 益弘
自選句。をんな佇つ四条木屋町しぐれけり 益弘
自選句。透明のガラスの破片寒波来る 益弘
自選句。あすのため冬の怒濤をいくつも見る 益弘
自選句。室花か造花か分かず精神科 益弘
自選句。小夜時雨ふたり濡らすも憎からず 益弘
自選句。なんぴとが始めに食ひし海鼠かな 益弘
自選句。本能寺址の暗闇もがり笛 益弘
自選句。冬霧の底ひに響む五番街 益弘
自選句。狐火も座敷わらしもダムの底 益弘
自選句。冬の蝶供華より供華へ翔びにけり 益弘
自選句。日向ぼこおなじ日向を鳩あるく 益弘
自選句。この路のみるみる銀杏落葉かな 益弘
自選句。しぐるゝやむかし揚屋の細格子 益弘
自選句。湯豆腐や玻璃にけぶれる嵐山 益弘
自選句。マキノより冬めいて来ぬ湖西線 益弘
自選句。もう一人詰めれば坐れおでん酒 益弘
自選句。うかうかと小春日和の暮れかゝり 益弘
自選句。忠興とガラシャのねむる冬紅葉 益弘
自選句。夜の底の片手袋の流転かな 益弘
自選句。一葉の喪中欠礼冬に入る 益弘
自選句。もみぢ且つ散りゐて祇王祇女の墓 益弘
自選句。薄目して猫の見透かす長き夜 益弘
自選句。冬帝は比叡より京を窺ひて 益弘
自選句。恋人の名前はふゆ子冬よ来よ 益弘
自選句。鮑入り和風バーガー文化の日 益弘
自選句。鳴く鹿に小糠雨降る宵も来ぬ 益弘
自選句。11月１は淋しき数字かな 益弘
