2012-06-01から1ヶ月間の記事一覧
自選句。かなぶんになりてかの日へ帰りなむ 益弘
自選句。高瀬川あくまで浅し灯すゞし 益弘
自選句。現し世をいつしかはづれ螢舟 益弘
自選句。化粧ふれば舞妓は暑さ忘じけり 益弘
自選句。蝸虫のやをら逸れゆく憂世かな 益弘
自選句。簾を垂れて祇園新橋灯しごろ 益弘
自選句。金魚玉吊るして人の世の歪 益弘※歪=いびつ
自選句。長端居してポアンカレ予想など 益弘
自選句。梅雨晴のイノダコーヒのテラス席 益弘
自選句。舞妓けふ暇の絞り浴衣かな 益弘
自選句。この下闇を祇王寺と云ふべかり 益弘
自選句。ハチ公はとはの忠犬梅雨滂沱 益弘
自選句。朝虹失せ高層街衢起動する 益弘
自選句。父の日の父さりげなく旅にあり 益弘
自選句。とうすみのゐるやさしさのやのかたち 益弘
自選句。扇風機めし屋の壁に裕次郎 益弘
自選句。夕網のものばかりとぞ夏料理 益弘
自選句。容赦なく急ぎ去るもの蚊遣香 益弘
自選句。学校に七不思議あり五月闇 益弘
自選句。七曜の早くもめぐる四葩かな 益弘
自選句。梅雨闇や壜の中なる日本丸 益弘
自選句。キームンの香りの向う梅雨の街 益弘
自選句。夕立を過ごす碧眼本能寺 益弘
自選句。水バーに水を味はふ夜半の夏 益弘
自選句。人すわり犬もすわりて大夏木 益弘
自選句。百の豚百の鼻ある溽暑かな 益弘
自選句。驟雨過ぐ箸の先なる箸休め 益弘
自選句。身の内の鬼を宥むる冷し酒 益弘
自選句。玉虫や形見も減りし桐箪笥 益弘
自選句。清水の舞台より翔つ夏の蝶 益弘