益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

2016-04-01から1ヶ月間の記事一覧

夏近し 夏隣 2

自選句。箸置は小舟のかたち夏近し 益弘

昭和の日

自選句。切株に知る木のよはひ昭和の日 益弘

踏青 青き踏む

自選句。青き踏む寺山修司ポケットに 益弘

燕 つばくろ つばくら つばくらめ 乙鳥 玄鳥 初燕 飛燕 朝燕 夕燕 燕来る

自選句。初つばめ智恵子の空のありにけり 益弘

夏近し 夏隣

自選句。お通しの酢の物の香や夏近し 益弘

柳 青柳 若柳 楊柳 枝垂柳 糸柳 遠柳 川柳 門柳 行李柳 柳蔭 柳の糸

自選句。たそかれを舞妓のいそぐ柳かな 益弘

春惜しむ 惜春

自選句。鳴き砂を鳴かせて春を惜しみけり 益弘

行く春 逝く春 春行く 春尽く 徂春

自選句。ゆく春の渚にのこす砂の城 益弘

長閑 長閑さ のどけし のどけさ 駘蕩

自選句。長閑さに波は力を抜きにけり 益弘

陽炎 糸遊 遊糸 野馬 かぎろひ 2

自選句。かげろふや薄暮ゲームと云ひしころ 益弘

陽炎 糸遊 遊糸 野馬 かぎろひ

自選句。かげろふの中へ消えゆく一人づつ 益弘

残花

自選句。忌中より忌明淋しき残花かな 益弘

ライラック リラの花 リラ冷え

自選句。鄙よりも都会は淋しリラの花 益弘

柳絮 柳の絮 柳絮飛ぶ 柳の花

自選句。ユーラシアの風に吹かれて柳絮かな 益弘

落花 散る桜 花吹雪 花散る 飛花 花屑 花の塵 花筏 4

自選句。実朝の海へと迅し花筏 益弘

朧 3

自選句。ひとすぢの朧となりて高瀬川 益弘

落花 散る桜 花吹雪 花散る 飛花 花屑 花の塵 花筏 3

自選句。渾身の桜吹雪の中にかな 益弘

八重桜

自選句。ひとづまと訪ぬる奈良の八重櫻 益弘

石鹸玉

自選句。しやぼん玉午後のまろび寝つゞきをり 益弘

花種 花種蒔く 朝顔蒔く 鶏頭蒔く

自選句。花の種ミッキーマウスより貰ふ 益弘

遅桜 2

自選句。根元より御室櫻の盛りかな 益弘

遅桜

自選句。久闊を叙する御室の櫻かな 益弘

落花 散る桜 花吹雪 花散る 飛花 花屑 花の塵 花筏 2

自選句。かの人のその後を知らず花筏 益弘

蝶 蝶々 胡蝶 蝶生る 初蝶 白蝶 黄蝶 紋白蝶 蜆蝶 蝶の昼

自選句。てふてふや北緯三十八度線 益弘

落花 散る桜 花吹雪 花散る 飛花 花屑 花の塵 花筏

自選句。一切を水の見てゐし落花かな 益弘

花 花盛り 花明り 花影 花時 花過ぎ 花朧 花の雨 花の山 花の昼 花の雲 花便り 花の宿 花月夜 花人 花盗人 5

自選句。板前はむかし美男子花の宿 益弘

春深し 春更く 春闌く 2

自選句。草色のもの草に棲み春深し 益弘

桜 朝桜 夕桜 夜桜 老桜 里桜 楊貴妃桜 薄墨桜 4

自選句。USBメモリにしまふ櫻かな 益弘

桜 朝桜 夕桜 夜桜 老桜 里桜 楊貴妃桜 薄墨桜 3

自選句。念々に我あたらしき櫻かな 益弘

花疲れ

自選句。コンピュータ・ルームに癒えし花疲れ 益弘