益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

2010-01-01から1年間の記事一覧

大晦日 大三十日 大歳 大年 大つごもり

自選句。大年の大きしじまを流れ星 益弘

小晦日

自選句。閑かさの少しく淋し小晦日 益弘

行く年 年逝く 年歩む 年流る 年送る 2

自選句。行く年の動く歩道を歩いてゐる 益弘

行く年 年逝く 年歩む 年流る 年送る

自選句。年歩む大き静寂ありにけり 益弘

鮟鱇

自選句。鮟鱇の貌見るほどに人に似る 益弘

顔見世

自選句。顔見世も千龝楽や川に鳥 益弘

年惜しむ

自選句。年惜しむ掌をおばしまに嵐山 益弘

冬の虹

自選句。狐の嫁入り冬虹を置いてゆく 益弘

天皇誕生日

自選句。ひとゝきの逢瀬天皇誕生日 益弘

湯冷

自選句。レンズに土星蒼かりし湯冷かな 益弘

牡蠣 真牡蠣 酢牡蠣 牡蠣飯

自選句。牡蠣食うて賀茂鶴酌みて呉にあり 益弘

枯る 冬枯

自選句。邂逅や哲学の道枯るゝ中 益弘

白鳥 スワン 大白鳥

自選句。近づいて白鳥の穢を見てしまふ 益弘

冬籠 雪籠 2

自選句。爬虫類図鑑うつくし冬籠 益弘

炬燵 切炬燵 置炬燵 掘炬燵

自選句。炬燵居の時に女とゆびずまふ 益弘

短日 暮早し 暮急ぐ 日短し

自選句。たこ焼屋蛸を刻みて日短 益弘

年の瀬 年末 歳暮 歳末 年の果 年暮る

自選句。年の瀬をやをら過りぬ霊柩車 益弘

凍る 氷る 凍つ 凍む

自選句。凍夜ふと街角に降る電子音 益弘

自選句。月光に越のうさぎは白兎 益弘

狩 狩猟 猟夫 狩人 猟犬 猟銃 狩座

自選句。そのかみの修羅の庭なる兎狩 益弘

師走 極月 臘月

自選句。極月の火に悉く反故焚かむ 益弘

年忘 忘年会

自選句。ひそやかに恋人と逢ふ年忘れ 益弘

雪 深雪 大雪 小雪 雪晴 初雪 雪催 2

自選句。自動車も静かなオブジェ深雪晴 益弘

冬籠 雪籠

自選句。ユダのごと髭たくはへて冬籠 益弘

室咲 室の花

自選句。つぼみ多き室咲の花見舞とす 益弘

おでん 関東煮

自選句。運命のせゐにしてゐるおでん酒 益弘

風邪 風邪薬 風邪心地 風邪籠 風邪の神 2

自選句。風邪引いて一所懸命ねむりけり 益弘

寒林 寒木

自選句。寒林やこゑ美しき禽の棲む 益弘

風邪 風邪薬 風邪心地 風邪籠 風邪の神

自選句。休校の砂場に遊ぶ風邪の神 益弘

雪 深雪 大雪 小雪 雪晴 初雪 雪催

自選句。雪國を出てゆく太郎次郎かな 益弘