益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

2009-11-01から1ヶ月間の記事一覧

雪 大雪 小雪 深雪 雪明り 雪の宿 雪国

自選句。面白うなりさうな夜や街に雪 益弘

冬菜 冬菜畑 冬菜売 菜屑

自選句。京にしてさすが九条の冬菜畑 益弘

十一月

自選句。十一月水の如くに過ぎてけり 益弘

冬の夕焼 冬夕焼 寒夕焼 冬茜 寒茜

自選句。冬茜ふたたび朱鷺を舞はしめよ 益弘

白鳥 スワン 鵠(くぐい) 大白鳥 黒鳥

自選句。白鳥が翔く渾身の首となり 益弘

山眠る 眠る山

自選句。山眠るふつと活断層のこと 益弘

冬籠 雪籠 2

自選句。爬虫類図鑑うつくし冬籠 益弘

冬の波 冬浪 冬濤 寒濤

自選句。見足るまで冬の怒濤をいくつも見る 益弘

冬紅葉

自選句。忠興とガラシャの眠る冬紅葉 益弘

手袋 手套

自選句。手袋の右手喪ひて左手捨つ 益弘※右手=めて 左手=ゆんで

小春 小春日和 小春風 小六月 2

自選句。紙ヒコーキの宙返り小春空 益弘

炬燵 置炬燵 堀炬燵 切炬燵

自選句。炬燵居の脳の大部を使はざる 益弘

冬眠

自選句。冬眠なき人類に鳴る時計かな 益弘

室の花 室咲 室花

自選句。室花か造花か分かぬ触れてみる 益弘

冬籠 雪籠

自選句。猫様の家来となりて冬籠 益弘

冷たし 底冷

自選句。底冷の底を奔りて蒼き川 益弘

毛皮 毛衣 毛皮売 毛皮店

自選句。毛皮着て人類に無き尻尾かな 益弘

冬晴 冬日和 冬麗 冬うらら

自選句。蝶ひとつ仕舞ひ忘れて冬日和 益弘

小春 小春日和 小春風 小六月

自選句。小春日や木喰仏のゑまひ顔 益弘

海鼠 酢海鼠 海鼠腸

自選句。海鼠から宇宙におよぶ夜話となり 益弘

枯野 枯野道 枯野人 枯野宿 朽野

自選句。人よりも地図を信じて枯野かな 益弘

神の留守 留守の宮 神の旅

自選句。野の宮の竹うつくしき神の留守 益弘

霙 霙る

自選句。過去帳に水子がひとり霙れけり 益弘

立冬 冬立つ 冬に入る 冬来る 今朝の冬

自選句。一葉の喪中欠礼冬に入る 益弘

風邪 風邪薬 風邪声 風邪心地 風邪の神 流行り風邪

自選句。風邪ひいて一所懸命睡りけり 益弘

時雨 しぐる 夕時雨 片時雨 北山時雨 能登時雨

自選句。小夜時雨ふたり濡らすも憎からず 益弘

冬 三冬 玄冬 冬帝 黒帝 冬将軍

自選句。比叡より京をうかゞふ冬将軍 益弘

秋惜しむ 惜秋

自選句。惜秋やキオスクに買ふ時刻表 益弘

柳散る 散る柳

自選句。柳散るぎをん新橋巽橋 益弘

十一月

自選句。遠むのみ十一月のはうき雲 益弘