2012-03-01から1ヶ月間の記事一覧
自選句。周恩来詩碑もしとどに花の雨 益弘
自選句。花咲いて祇園の夜空燃え易し 益弘
自選句。桜鯛紀淡海峡晴れ極む 益弘
自選句。老人の眼のすぐ潤む櫻かな 益弘
自選句。雲雀啼くあめつちといふ大き籠 益弘
自選句。はんなりといふ京言葉花曇り 益弘
自選句。春休み小鳥のやうに早起きし 益弘
自選句。花冷のつながつて出るティシューかな 益弘
自選句。まれびとを待つ花冷の京都駅 益弘
自選句。毀れたる木馬もまはる日永かな 益弘
自選句。北野より平野へ花をうかゞひに 益弘
自選句。春愁や三面鏡の皆わたし 益弘
自選句。水ぬるむ近江に富士のありにけり 益弘
自選句。接木して人生のどの辺りなる 益弘
自選句。春夜ふと黒髪匂ふをんなかな 益弘
自選句。肉じやがの煮くづれてゐる目借時 益弘
自選句。てふてふや北緯三十八度線 益弘
自選句。くもりのち晴れてときどき春愁ひ 益弘
自選句。天井に龍の眼のあるおぼろかな 益弘
自選句。鳥雲に時差の向うの子をおもふ 益弘
自選句。かげろふへ皆消えてゆく一人づつ 益弘
自選句。かざぐるま恋とは風のやうなもの 益弘
自選句。天平の色となりゆく春野かな 益弘
自選句。固まつて其処が都や蝌蚪の国 益弘
自選句。春の夜を更かす源氏のものがたり 益弘
自選句。春昼や京のお菓子の美しき 益弘
自選句。朧なる京に図子とふ小道かな 益弘※図子(辻子)=ずし
自選句。東 山 三 十 六 峰 鐘 朧 益弘
自選句。真夜中の昏みに醒むる雛かな 益弘
自選句。水筒に小さな磁石鳥雲に 益弘