2008-01-01から1ヶ月間の記事一覧
きょうの自選句。一月の水の如くに過ぎてけり 益弘
きょうの自選句。三寒の紐のほどけて夜の雨 益弘
きょうの自選句。曖昧のままにしておく寝酒かな 益弘
きょうの自選句。海鼠より宇宙に及ぶ夜話となり 益弘
きょうの自選句。鷹は我に見えざるものを見てをりし 益弘
きょうの自選句。殲ぶとは踏むもののゐぬ雪のこと 益弘
きょうの自選句。裏面史に必ず雪が降つてゐた 益弘
きょうの自選句。美しき真顔に逢ひし雪の町 益弘
きょうの自選句。悴めるおよびの先のオリオン座 益弘※および=指
きょうの自選句。冬の夕焼やこころの火は消さじ 益弘
きょうの自選句。冬の蠅罰があたつて生きてをり 益弘
きょうの自選句。はらわたに力を溜めて枯れてゐる 益弘
きょうの自選句。恵方へといつか一人になる二人で 益弘
きょうの自選句。山眠り石英は水晶になる 益弘
きょうの自選句。しばれると京に来て云ふ東人 益弘※しばれる=方言が季語になった一例。
きょうの自選句。狐火も座敷わらしもダムの底 益弘
きょうの自選句。一といふ淋しき数字冬の蝶 益弘
きょうの自選句。風花や青まさりつつ荼毘の空 益弘
きょうの自選句。寒卵記憶の母がコツと割る 益弘
きょうの自選句。枯園やこゑ美しく禽の棲む 益弘
きょうの自選句。濡縁に蜂の屍日脚伸びてをり 益弘
きょうの自選句。まつすぐに寒九の水の腑にとどく 益弘
きょうの自選句。すぐ終る冬の花火の逢瀬かな 益弘
きょうの自選句。くりかへす遠きしほさゐ手毬唄 益弘
きょうの自選句。絵双六まこと京の遠かりし 益弘※京=みやこ
きょうの自選句。寒泳の海ぬくとしと云はれけり 益弘
きょうの自選句。きれいなる菓子を持ち寄り初句会 益弘
きょうの自選句。亡き父のいまさら大き雑煮椀 益弘
きょうの自選句。相識らぬ幾万人や初まうで 益弘
きょうの自選句。花かつをふはりと香る淑気かな 益弘
