2013-02-01から1ヶ月間の記事一覧
自選句。淡雪やはんなりといふ京言葉 益弘
自選句。春月を眺めてをれば二胡噎ぶ 益弘
自選句。春装のひと鏡より出でゆきし 益弘
自選句。春の夜のすぐに泣くひと泣かしけり 益弘
自選句。をりからに三味の音漏るゝ春燈 益弘
自選句。寝ねがてに須磨之巻など夜半の春 益弘
自選句。三十六峰みな名をもちて霞みけり 益弘
自選句。春燈のともりて昏き先斗町 益弘
自選句。京をんな成る程いけず春しぐれ 益弘
自選句。春燈やをどる姿の京人形 益弘
自選句。亡き数のひとを娶りし春の夢 益弘
自選句。かざぐるま恋とは風のやうなもの 益弘
自選句。鳥雲に時差の向うの子をおもふ 益弘
自選句。龍馬遭難之地とのみ春疾風 益弘
自選句。佐保姫の覚めて奏づる深山川 益弘
自選句。屋根づたひ何処へも行けて恋の猫 益弘
自選句。湯上りのかほを向けたる春満月 益弘
自選句。春のゆめ空を游いでゐたりけり 益弘
自選句。しら梅のあすにほころぶ気色かな 益弘
自選句。初午やすゞめ焼く香の裏参道 益弘
自選句。眼が合ひて忽ち有縁捨仔猫 益弘
自選句。蝌蚪に手が出てもう魚にはなれぬ 益弘
自選句。春はあけぼの珈琲はアメリカン 益弘
自選句。いくさ経し不死身の人の春の風邪 益弘
自選句。立春のなかなか立たぬ卵かな 益弘
自選句。やらはれし鬼見失ふ人の渦 益弘
自選句。北野より平野へまゐる厄落し 益弘
自選句。切結ぶ竹の音聴く風二月 益弘