益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

2009-09-01から1ヶ月間の記事一覧

落鮎 錆鮎 渋鮎 下り鮎 子持鮎

きょうの自選句。落鮎のよぎる離宮の畔かな 益弘

流れ星 流星 星飛ぶ 星流る 2

きょうの自選句。星飛んでたかゞ人生ではないか 益弘

灯火親し 灯火親しむ

きょうの自選句。明朝体美し灯火親しめり 益弘

夜長 長き夜 夜長し

きょうの自選句。夜長なるバッハとニッカウヰスキー 益弘

秋燈 秋の灯 秋ともし

きょうの自選句。をんなよりをやま美し秋燈 益弘

天の川 銀河 銀漢 星河 2

きょうの自選句。角膜を貰ひて生くる銀河かな 益弘

秋闌ける

きょうの自選句。松花堂弁当に秋闌けにけり 益弘

蓑虫 鬼の子 蓑虫鳴く

きょうの自選句。蓑虫の揺れゐてとほき昭和かな 益弘

草の花

きょうの自選句。刑務所の端に佇つひと草の花 益弘

流れ星 流星 星飛ぶ 星流る

きょうの自選句。星流る胸中になほ未完の詩 益弘

竹の春 竹春

きょうの自選句。乙訓の水青醒むる竹の春 益弘※乙訓=おとくに

秋麗 秋うらら

きょうの自選句。秋麗の勿体ないといふ日かな 益弘

温め酒 酒温む

きょうの自選句。三界を生きかはりては温め酒 益弘

虫 虫の声 虫の音 虫時雨

きょうの自選句。落柿舎の殊に裏手の虫しぐれ 益弘

囮 囮籠 囮守 囮番

きょうの自選句。放たれし囮のとまる囮籠 益弘

梨 有の実 洋梨 二十世紀

きょうの自選句。あさつてに食べ頃になるラ・フランス 益弘

林檎 紅玉 ふじ 林檎園 林檎狩

きょうの自選句。仮病われに母は林檎を剥きくれし 益弘

身に入む 身に沁む

きょうの自選句。身に沁みてうたふ詠み人知らずかな 益弘

秋の雲 秋雲 2

きょうの自選句。秋雲や我にとり憑くそゞろ神 益弘

柳散る 2

きょうの自選句。ふりむけばすでにたそかれ柳散る 益弘

柳散る

きょうの自選句。白川にかにかく柳散る日かな 益弘

花野 花野風 花野径

きょうの自選句。大花野身を横たへて死の如し 益弘

鉦叩

きょうの自選句。化野のまつくらやみの鉦叩 益弘

男郎花 をとこへし

きょうの自選句。みちのくの或みちのべの男郎花 益弘

鈴虫 月鈴子

きょうの自選句。川の字に寝ねて鈴虫聴いてをり 益弘

秋の水 秋水 水の秋

きょうの自選句。秋水に姿正しく鯉のゐる 益弘

秋の雲 秋雲

きょうの自選句。美しき数式のあり秋の雲 益弘

台風 颱風 台風圏 台風の眼

きょうの自選句。台風の置いてゆきたる鼠かな 益弘

秋の夕焼 秋夕焼

きょうの自選句。老犬が老人を曳く秋夕焼 益弘

零余子飯 ぬかご飯

きょうの自選句。父が炊き母に供ふる零余子飯 益弘