2010-08-01から1ヶ月間の記事一覧
自選句。夜業人なべて機械のしもべなる 益弘
自選句。大阪のアスファルト耀る残暑かな 益弘
自選句。北京秋天民の広場に民溢れ 益弘
自選句。何はじまれる霧の中霧うごき 益弘
自選句。銀漢や一人のイヴにつながれる 益弘
自選句。虫の夜のなかなか寝顔美人かな 益弘
自選句。放たれし囮の止まる囮籠 益弘
自選句。再会を誓ふシスコの夜霧かな 益弘
自選句。秋風の京に七口ありにけり 益弘
自選句。斎場へつゞく矢印秋の風 益弘
自選句。銀閣に銀箔あらず秋の風 益弘
自選句。下京に抜け路地いくつ地蔵盆 益弘
自選句。ぬばたまの耳塚といふ虫の闇 益弘
自選句。コンクリート群塊八月の落葉せり 益弘
自選句。白露やたまたま人に生れけむ 益弘
自選句。つかの間の逢瀬となりぬ大文字 益弘
自選句。東京に不二見えてゐる終戦忌 益弘
自選句。老犬が老人を曳く秋夕焼 益弘
自選句。過去帳に水子がひとり茄子の馬 益弘
自選句。秋蝉や近江にありて京遠し 益弘
自選句。秋蝶のなにかせはしき花背かな 益弘
自選句。秋蝶の供華より供華へ翔びにけり 益弘
自選句。坂道に舞ふ影の蝶長崎忌 益弘
自選句。朝顔の紺を愛する家系かな 益弘
自選句。冷房の効きゐて壁に原爆図 益弘
自選句。広島忌0で割ること赦されぬ 益弘
自選句。立泳ぎして我が在らぬ岸を見る 益弘
自選句。しまひまで線香花火よくよく見る 益弘
自選句。泡盛に逞しきかな島野菜 益弘
自選句。海夕焼投げたる石は落つるもの 益弘