益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

2020-09-01から1ヶ月間の記事一覧

曼珠沙華 彼岸花 死人花 地獄花 狐花 捨子花 幽霊花

自選句。 愛憎のあはひを揺れて曼珠沙華 益弘

竹の春 竹春

自選句。 のゝ宮に恋の絵馬殖ゆ竹の春 益弘

松茸

自選句。 久闊の京の松茸づくしかな 益弘

虫 虫の声 虫の音 虫すだく 虫時雨 虫の闇 昼の虫 残る虫 すがれ虫 虫籠 虫売

自選句。 ぬばたまの耳塚といふ虫の闇 益弘

秋の蝶 秋蝶

自選句。 秋蝶の何かせはしき花背かな 益弘

相撲 角力 宮相撲 草相撲 秋場所 九月場所

自選句。 亡くなりて本名を知るすまふとり 益弘

夜長 長き夜

自選句。 長き夜の猫のお相手致しけり 益弘

新涼 秋涼し 秋涼 初涼 涼新た

自選句。 調律の済みたるピアノ涼新た 益弘

凶作 不作 凶年

自選句。 凶年をきれいな蝶の舞ふことよ 益弘

天高し 空高し 秋高し 高き空

自選句。 まぼろしの竜よ麒麟よ天高き 益弘

秋闌ける 秋たけなは

自選句。 松花堂弁当に秋闌けにけり 益弘

流星 流れ星 走り星 夜這星 星流る 星飛ぶ 星走る 

自選句。 流れ星たかが人生ではないか 益弘

天の川 銀河 銀漢 雲漢 天漢 河漢 星河

自選句。 鳥になる恐竜の眸に昼銀河 益弘

鳥渡る 渡り鳥

自選句。 声量のゆたかなる空鳥渡る 益弘

水澄む

自選句。 水澄みて近江に富士のありにけり 益弘

月 初月 二日月 三日月 夕月夜 弦月 新月 有明月 月光 月影 月白 月の出

自選句。 眉月の産寧坂の二階かな 益弘

芋煮会

自選句。 上野発芋煮会へとかへる人 益弘

秋の夜 秋夜 秋の夜半

自選句。 秋の夜の振子時計の振子音 益弘

栗 山栗 柴栗 丹波栗 毬栗 笑栗 落栗 虚栗 焼栗 ゆで栗 栗山 栗拾

自選句。 ひとつぶの栗の貫禄丹波かな 益弘

零余子飯 ぬかご飯

自選句。 父が炊き母に供ふる零余子飯 益弘

秋の灯 秋灯 秋ともし

自選句。 をんなよりをやま美し秋燈 益弘

新豆腐

自選句。 うつくしき北嵯峨の雨新豆腐 益弘

小鳥来る 小鳥

自選句。 くもりのち小鳥来てゐる金閣寺 益弘

竹の春 竹春

自選句。 竹春の門よりまゐる天龍寺 益弘

秋の蛇 穴惑ひ

自選句。 小栗栖に光秀の藪穴惑ひ 益弘

星月夜 ほしづくよ 星明り 秋の星

自選句。 水バーに水を味はふ星月夜 益弘

秋の声 秋声

自選句。 銀閣に銀箔あらず秋のこゑ 益弘

秋風 秋の風 素風 金風 鳩吹く風

自選句。 斎場へつづく矢印秋の風 益弘

蓑虫 鬼の子 鬼の捨子 蓑虫鳴く

自選句。 蓑虫の揺れゐて遠き昭和かな 益弘

葡萄 黒葡萄 葡萄園 葡萄棚 葡萄狩 マスカット デラウェア 巨峰 甲斐路

自選句。 地球まろく葡萄一粒づつまろし 益弘