益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

爽やか 爽気、秋爽、さやけし、さやか、爽やぐ

自選句。 爽やかや死ねば原子になる話 益弘

野菊 野路菊 野紺菊 荒地野菊 嫁菜

自選句。 水筒の番茶がうまし野菊晴 益弘

秋の雲 秋雲

自選句。 秋雲や十で神童いまいづこ 益弘

虫 虫の声 虫の音 虫すだく 虫時雨 虫の闇 昼の虫 残る虫 すがれ虫 虫籠 虫売

自選句。 落柿舎の殊に裏手の虫しぐれ 益弘

燕帰る 帰燕 秋燕

自選句。 日時計の影鋭角に帰燕かな 益弘

秋の蝶 秋蝶

自選句。 秋蝶を日暮れの色に見失ふ 益弘

名月 明月 満月 月今宵 良夜 望月 小望月 雨月 無月

自選句。 百鬼とは人間のこと無月かな 益弘

野分 野分だつ 野分後 夕野分 野分雲 野分晴

自選句。 白鳥座研ぎ澄ましたる野分かな 益弘

秋の蝉 秋蝉 残る蝉

自選句。 ふり向けば既にたそかれ秋の蝉 益弘

蜉蝣 豊年虫

自選句。 あした死ぬ蜉蝣に透く夕山河 益弘

鳳仙花 つまべに つまくれなゐ

自選句。 鳳仙花一所懸命爆ぜにけり 益弘

男郎花

自選句。 みちのくの或みちのべの男郎花 益弘

鈴虫 月鈴子

自選句。 鈴虫や夢のはじめに水流れ 益弘

残暑 残る暑さ 秋暑 秋暑し 秋の暑さ

自選句。 大阪の水のにほへる残暑かな 益弘

きりぎりす 螽蟖 螽斯 ぎす

自選句。 ぎす鳴いて関東平野しづかなり 益弘

盆の月

自選句。 うしろより牛に啼かるゝ盆の月 益弘

終戦記念日 終戦の日 終戦忌 八月十五日

自選句。 東京に不二見えてゐる終戦忌 益弘

鈴虫 月鈴子

自選句。 京町家奥に鈴虫鳴かせをり 益弘

天の川 銀河 銀漢 雲漢 天漢 河漢 星河

自選句。 久闊の送信二秒天の川 益弘

稲妻 稲光

自選句。 稲妻のふところ深き丹波かな 益弘

蜩 日暮 茅蜩 かなかな 寒蝉

自選句。 かなかなの鏡の中の鏡かな 益弘

露 白露 朝露 夜露 露の玉 露けし 露時雨 露葎 芋の露

自選句。 白露やたまたま人に生れけむ 益弘

長崎原爆の日 原爆忌 長崎忌

自選句。 坂道に影の蝶生れ長崎忌 益弘

朝顔 牽牛花 蕣

自選句。 朝顔の紺を愛する家系かな 益弘

桔梗 きちかう

自選句。 正視してをとこ心の桔梗かな 益弘

蜻蛉 とんぼう あきつ やんま 赤蜻蛉 秋茜 麦藁とんぼ 塩辛とんぼ 精霊蜻蛉 鬼やんま

自選句。 存在をかそけくすれば蜻蛉来る 益弘

蚯蚓鳴く

自選句。 蚯蚓鳴くさすが六道珍皇寺 益弘

露 白露 朝露 夜露 露の玉 露けし 露時雨 露葎 芋の露

自選句。 露の世に坐りなほして飯を食ふ 益弘

蜩 日暮 茅蜩 かなかな 寒蝉

自選句。 かなかなのこゑのみ透きて杉襖 益弘

冷房 クーラー

自選句。 冷房の効きゐて壁に原爆図 益弘