益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

2019-09-01から1ヶ月間の記事一覧

秋の蝶 秋蝶

自選句。 秋蝶の何かせはしき花背かな 益弘

竹の春 竹春

自選句。 のゝ宮に恋の絵馬殖ゆ竹の春 益弘

柘榴 石榴 実柘榴

自選句。 実柘榴の見事裂けたる吉事かな 益弘

竜田姫

自選句。 ねもごろに紅を注しゐる竜田姫 益弘

温め酒 酒温む

自選句。 医のゆるす一合の酒温めむ 益弘

秋の暮 秋の夕暮 秋の夕

自選句。 わらんべのうしろの正面秋の暮 益弘

秋闌ける 秋たけなは

自選句。 松花堂弁当に秋闌けにけり 益弘

星月夜 ほしづくよ 星明り 秋の星

自選句。 コンピュータひとり働く星月夜 益弘

竹の春 竹春

自選句。 祇王寺の庭より昏れて竹の春 益弘

凶作 不作 凶年

自選句。 凶年をきれいな蝶の舞ふことよ 益弘

鳥渡る 渡り鳥

自選句。 声量のゆたかなる空鳥渡る 益弘

天高し 空高し 秋高し 高き空

自選句。 まぼろしの竜よ麒麟よ天高き 益弘

梨 有の実 洋梨 ラ・フランス 梨売 梨狩

自選句。 あさつてに食べ頃になるラフランス 益弘

秋の夜 秋夜 夜半の秋

自選句。 木の家が木の音立つる夜半の秋 益弘

新涼 秋涼し 秋涼 初涼 涼新た

自選句。 調律の済みたるピアノ涼新た 益弘

秋の夕焼 秋夕焼

自選句。 老犬が老人を曳く秋夕焼 益弘

芋煮会

自選句。 上野発芋煮会へとかへる人 益弘

囮 囮籠 囮守

自選句。 放たれし囮のとまる囮籠 益弘

水澄む

自選句。 水澄みて近江に富士のありにけり 益弘

落鮎 鮎落つ 錆鮎 渋鮎 下り鮎 秋の鮎

自選句。 風の名もかはりて鮎は落ちゆけり 益弘

秋の灯 秋灯 秋ともし

自選句。 をんなよりをやま美し秋燈 益弘

秋の蛇 穴惑ひ

自選句。 小栗栖に光秀の藪秋の蛇 益弘

竹の春 竹春

自選句。 竹春の門よりまゐる天龍寺 益弘

零余子飯 ぬかご飯

自選句。 父が炊き母に供ふる零余子飯 益弘

秋の声 秋声

自選句。 銀閣に銀箔あらず秋のこゑ 益弘

秋の雲 秋雲

自選句。 秋雲や十で神童いまいづこ 益弘

燕帰る 帰燕 秋燕

自選句。 日時計の影鋭角に帰燕かな 益弘

秋の夜 秋夜 夜半の秋

自選句。 秋の夜の振子時計の振子音 益弘

野菊 野路菊 野紺菊 荒地野菊 嫁菜

自選句。 水筒の番茶がうまし野菊晴 益弘

小鳥来る 小鳥

自選句。 くもりのち小鳥来てゐる金閣寺 益弘