2012-01-01から1ヶ月間の記事一覧
自選句。春近し平等院をうつす水 益弘
自選句。日向ぼここの世去るごと一人去る 益弘
自選句。なにとなく男ら屯する寒さ 益弘
自選句。島の灯が真珠のごとし春隣 益弘
自選句。みちのくの伏目のこけし冬永き 益弘
自選句。あづまびと京の底冷かこちけり 益弘
自選句。目つむれば遠つ世にあり日向ぼこ 益弘
自選句。待春の身をひるがへす近江鯉 益弘
自選句。室花か造花か分かず精神科 益弘
自選句。湯豆腐や硝子のくもり拭けば雪 益弘
自選句。底冷にしてはんなりと京言葉 益弘
自選句。雲の上の鳥の眼になる屏風かな 益弘
自選句。還る地もあらぬ木の葉や摩天楼 益弘
自選句。脳髄にも燦と沁みゐる寒の水 益弘※脳髄=なづき
自選句。金閣のさかしまにあり冬の水 益弘
自選句。切結ぶ竹の音聴く寒九かな 益弘
自選句。吊革にゆらりと日脚伸びてをり 益弘
自選句。虎落笛耳は哀しき岬なる 益弘
自選句。鶴のこゑ白日輪の中にあり 益弘
自選句。自動車も静かなObjet深雪晴 益弘
自選句。寒紅や祇園は昏きところなる 益弘
自選句。水仙や怒濤いくつも見てゐたる 益弘
自選句。妥協せじ寒の断崖見て立てる 益弘
自選句。蝉丸も小町もとられ負け歌留多 益弘
自選句。冬耕の一人に遠き一人かな 益弘
自選句。冬の蝶供華より供華へ翔びにけり 益弘
自選句。遠景に如意ヶ岳見ゆ筆始め 益弘
自選句。ひそやかに一歯喪ふお正月 益弘
自選句。かりそめの世に遊びせむ初日記 益弘
自選句。鍵善にこひびとと逢ふ初まうで 益弘