益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

立春

父への見舞いは妹に任せて完全休養。
昼前まで二度寝、三度寝する。
眼を閉じれば無限に眠れそうな感じである。
父への心配と生活の変化で
芯から疲れているのがよく分かる。
定刻に出勤し定刻に帰宅する生活の方が
よほど楽だと思い知る。
しかし、父の手術も未だ不確かな現状では
出勤しても仕事にならないだろう、とも思う。

暦の上では今日から春だが、
まさかこんな気分で立春を迎えるとは
夢にも思わなかった。

 春立つや水のくらさが我がくらさ  永島靖子