益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

花を待つ

春本番の陽気。
ヒーターを点けることもなく
夕刻まで部屋の窓を開けっ放しにしていた。

 春眠の出口なかなか見つからず  鷹羽狩行

父への見舞いも今日はパス。
うとうととお昼前まで朝寝を愉しむ。

 春昼や魔法の利かぬ魔法壜  安住 敦

まさに春風駘蕩。
何もせず窓際で風に吹かれているのが快い、
そんな春の昼。後は桜を待つのみといった気分である。
掲示板「青林檎」にも
桜の話題が寄せられるようになった。

 ひと息ひと息彼岸桜の開きゆく  中嶋秀子