益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

超一流がいない寂しさ

連日、大リーグの話題が賑やかだ。
衛星放送での生中継が定着してきたこと、
そして何より日本人選手の目覚しい活躍が大きい。
それは定時ニュースでも既に必須の項目となっているほどだ。
視聴者の側に「知りたい」欲求があるのだから
メディアがそれに応えるのは当然のことだ。
それに比べて日本のプロ野球は今シーズン
際だってもの静かである。
スポーツ新聞のトップを飾ることも今や稀である。
・新しさを感じない
・これと言った話題がない
・一流は大勢いるが超一流がいない
といったことが原因かと思う。

昨年大魔神が、今年イチローが日本球界を去った。
もう日本球界には「超一流」がいないのである。
幼い頃からのプロ野球ファンとして
それは寂しくもの哀しい現実だ。
かつて野茂投手が日本を去った時
どうして球界は目覚めなかったのだろうか?
そしてこの期に及んでも尚
安閑と現実を座視しているつもりなのだろうか?

 生涯は一度落花はしきりなり  野見山朱鳥