戦争が廊下の奥に立つてゐた

現実は虚構をはるかに陵駕していた。
昨夜、二機目の航空機の突入を
テレビ映像で目撃した時
私は悪夢と現実の間を浮遊しているような感覚を覚えた。
米国本土が歴史上初めて攻撃された。
大きなショックである、そして同時に
名状しがたい恐怖を感じる。
これまでのアメリカ映画で駆使された
いかなるＣＧやＳＦＸもこの現実を超えてはいなかった。
今回のテロを画策した者の想像力と実行力に
ただただ慄然とするばかりである。

米国は先ず速やかに世界秩序の回復を図らねばならない。
そしてテロリスト及びテロリスト支援国家への制裁を
断固として殲滅的に遂行すべきである。
我々は米国と価値観を共有する者として
それらの措置を全面的に支持したいと考えている。

　戦争が廊下の奥に立つてゐた　　渡辺白泉